性格備考
無愛想で近寄りがたい。あまり表情が変わらなくて怖い。幼い頃から散々に言われた性質は間もなく三十路を迎える現在まで変わらず。審神者を生業とする家に生まれ、特に疑問も持たず22歳の時に本丸の主となった女だ。以来、刀剣男士らを守り抜き、彼らの働きに報いる主を目指して地味だが堅実に務めてきた。無茶な進軍は絶対に行わず、中傷の刀剣が出た時点で例外なく引き返す姿勢は弱腰と不満を訴えられる事もあるが、頑なにその方針を貫いている。それは敬愛する祖母から刀剣破壊の無念さを口酸っぱく教えられて育った為だ。人間らしい喜怒哀楽の感情は当たり前に備わっているのだが、表に出すのがすこぶる下手くそ。折り紙を趣味としており、鳥や城など精巧なものを苦もなく拵えられるほど、手先は器用。ただ、手先と裏腹に性格はひどく不器用だから困りもの。普段から口下手を自認する女の強い味方が酒だった。酒は満遍なく飲めるが、果実酒など甘いものより日本酒や焼酎など度数が高いものを好み、そこそこ強い方。それなりに酔いが回っても頬が軽く赤らむだけで変化が分かりづらく、強いていえばいつもより少しだけ饒舌になる。気づけば飲みすぎて寝てしまうのが恒例。
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(空が夕暮れに染まる頃、執務に区切りをつけて縁側に出てきた女。白の折り紙を器用に指先を動かしてさらさらと折っていき、間もなく出来上がった一羽の鶴。ちょうど通りがかった刀剣男士に本日は何を折ったのかと問われて、仕上げたばかりのそれを優しく摘まんで彼に見せる。)この通り、お馴染みの鶴よ。……ああ、巷でリアル折り鶴と言われる複雑でより実物に近づけた鶴だから、見慣れた鶴とは違っているかもね。(言葉通り、見せた鶴は細かな羽と伸びた足まで再現された写実的な折り鶴だった。見事だと称賛を頂戴すると、僅かに目許を綻ばせて静かに礼を告げる。それから彼をじっと見上げて、)今日、お世話になった審神者から頂いた日本酒を飲もうと思うのだけど…もしよければ。貴方も付き合ってくれない?もちろん嫌なら遠慮なく断っていいから。気を遣って付き合われるのは私も好きじゃないの、よく知っているでしょう?ただ…良いお酒は貴方と飲めたら、より美味しく飲めそうだと思って…誘ってみただけだから。(美味しい酒を共に飲みたい相手と言われて真っ先に浮かぶのが彼だった。この感情の名前を女はとうに知っているが、主の立場もあれば言えるはずもなく。ただ、あっさり解された承諾の返事に飛び出す声は無防備に華やいで。)いいの?本当に?……ありがとう。嬉しいわ。って、こんな顔で言われても説得力ないだろうけど。思っていないことは言わないわ。今夜、楽しみに待っているわね。(そう上機嫌を隠せぬ声で告げる女はまだ知らない。酒を飲みすぎて口を滑らせる未来を。)