かも

  • 17歳
  • 154cm
  • どちらでも


賀茂

かつて神童と呼ばれた娘は九つで審神者となった。幼い時こそ確かに神童であったかもしれない。けれど物心がつく頃には所謂普通の子どもであった。唯一違ったのは努力することが出来たという一点。何の変哲もない平凡な少女はただただ努力して、神童故に審神者となりその神童の輝きは未だに健在という評価を守っている。人に努力を悟られないように涼しい顔して。周りが勝手にそう思うから、神童故にチヤホヤされて来た女王様気質、何事も失敗を許さない完璧主義者、刀剣男士に対しても成果主義、そんな審神者像を作り上げて守っていた。そうする生き方しか知らなかった。しかし本当は口下手で涙脆くて誰かが欠けるのを日々恐れていることを本丸の者なら皆知っていることだろう。夜毎机に向かって知らぬことへの学びに励む姿。何か失敗があった時は失ったものを上回るものを得ようと苦心する姿。自分の言動に一人反省会を開いている姿。それらを皆見ている筈だ。そしてただ一振りにだけ時折無意識に朗らかな笑みを見せていることも知られていただろう。それはこの本丸の公然の秘密。本丸が落ちんとするこの日まで守られて来た宝物だった。

最期まで私の刀として戦いなさい。
ええ、ひとつでも多くの戦果を。
私も戦いましょう。

……戦える、 筈よ。
大丈夫……、怖くなんて ない。