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いらっしゃいませ!こちら新作ですよー!皆様どうぞご賞味ください!(晴れやかな昼時、とある茶屋の前。大通りの賑わいに負けじと声を張り上げる娘が其処にいる。片手には盆を持ち、通りすがる人々へ小さな紙コップを差し出していた。その中身は新入荷の茶葉で淹れた冷茶。まさに売り出し中という其れを、試飲という形で提供しているのである。では何故、審神者である娘がこのような事をしているのか――有り体に言えば、お詫びであった。店の中で少々やらかしてしまったので、せめてという申し出をした次第だ。審神者以外の職に就いた経験は無かったが、存外こうした仕事も向いているのやもしれない。笑みを浮かべながら、次に近くを通りかかった相手へこれまで同様に、)喉は渇いていらっしゃいませんか?冷たいお茶でもいかがです?こちら、新作ですよ。(上がり調子の声で話し掛け、試飲用の紙コップを手渡したなら足を止めてもらえるだろうか。興味が無いようであればすぐに手を引っ込めるつもりだけれど。)

09/12 18:34*78

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(どうしても出陣に行かなければならないというのにどうしても茶葉を買いに行きたい、などと難しい顔をしていた鶯丸を俺が買ってくるから、となだめたのは数刻ほど前のこと。此方としてはさほど茶葉にこだわりはなかった、というのを察知されたのか、手渡されたメモにはきちんと品名まで書かれてあってそのこだわりの深さには恐れ入る。頼んだぞ、という意思を感じるようで思わずハイハイだなんて言葉がこぼれていたのを知ってか知らずか。ともあれ訪れた茶屋で再度商品名を確認しようとメモに視線を落とした折、差し出された紙コップには「ありがとう」と応じて口に含む。)へぇ…これはなかなか。キミ、これと…このメモの商品ってどこにあるかわかるかな。(新作というだけあってなかなか味わい深く、つい感心するように頷いてはお使いついでにこの新作を購入するのも悪くはないだろう。呼び込みをする看板娘の表情もまた溌溂としていて――と、そこまで思ったところで。)……あれ?キミ、審神者じゃないか?(こんなところで呼び込みをしている相手が審神者だとは思いもよらず。しかし確かに審神者特有の気配は感じるもので、ひょっとしたら引退しているのか、はたまた休日の実家の手伝いかも知れない。だなんて驚きを込めた紫眼を瞬かせたが、これは水を向けてもいい話題だったのだろうか。)

09/12 20:40*82

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(立ち止まってくれたのは色彩鮮やかな一振り。興味を引くことが叶えば、かちりと接客モードへと切り替わる。唇は弧を描いたまま、眼力が増す。)このよさがわかるとは、お目が高いですね!豊かな風味でありながら、その口あたりはまろやかに、且つすっきりと。後味も良いこのお茶は是非これからの――……あ、はい。少々お待ちください。(手ぶりを加えながら、声高らかに売り文句を重ねていくが――その必要もなかった程にあっさりと購入を決められて、やや肩透かしをくらったような表情でメモを見た。綴られた品名は覚えのあるもので、顔を上げて口を開きかけたその際に、)はい?それは、ええ、審神者ですが。どちらかでお会いした小竜景光様でしょうか、それとも私の溢れ出る霊力でお気付きに?(ぱちりと虹彩を丸くしつつ、不思議に思う気持ちが言葉となる。隠すような話はないので、問われたなら「私は本日限定のお手伝いです」と潔く伝えるだろう。そうして手で茶屋を示しながら、)お探しのもの、こちらにございますよ。さあさ、寄っていってください!(促すように先を歩いて、彼が求めていた茶葉の元へと案内するつもり。その後は試飲として提供した茶葉も重ねていき、他にもあれもこれもとセールスし続けたに違いない。一口サイズのお饅頭を添えたのはおまけとして。)ありがとうございました!またいつでもお越しください。(背を見送る振舞いが、あまりに茶屋と馴染みすぎて。鉢合わせた己が本丸の刀剣男士達に色々な意味で心配されたのは、数時間後のことだ。)

09/12 23:26*85

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(明朗な声の商品説明と売り文句は軽やかな笑みとともに半ば受け流していた。とはいえ彼女が肩透かしを食らったような表情を見せてくれた時には朗らかな笑みと変わっていたろう。必要な情報とそうでないもの、というものは往々にしてあるものだったから。ただの店員に向けるような応対ではあったけれども。)霊力の方…いや、確かに演練場で見た顔だったかな。なんでキミ、売り子のまねごとなんてしてるんだい?(一般の人間に比べて審神者の物を励起する霊力というのは特徴的だ。そうして応じるために彼女の瞳を見ていれば、演練場で見かけた覚えのある顔だったようにも思う。一日限定の手伝いだという情報を耳にしたならば「なるほど?」だなんて首をかしげて己の審神者が店先で手伝いをしている姿というものを何とはなしに思い浮かべていた。)ありがとう、助かるよ。キミの本丸の鶯丸って、いつもどのお茶を飲んでるんだい?(彼女に促されるままに店内を歩き、再度メモと茶葉の名前を確認。ついでにと尋ねてみたのはせっかく審神者に遭遇したのだから、という好奇心だ。もしもその商品が異なっているようならば土産にと買うこともあるだろう。)うん、丁寧にありがとう。キミ、いい看板娘になるよ。(だなんて言葉は冗句交じり。実際、戦場を離れても生きるすべを知っているのは、きっとそれに越したことはないのだから。ウインクとともに紙袋を引っ提げて、さて。ついでにどこかを放浪してからの帰還としようか。件の太刀が戦場から帰還するまでは、まだ時間もあるはずだ。)

09/14 18:15*103