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(端を発したのは、乱藤四郎の「お願い!」だった。なんでもおやつの時間に個数限定で売っている屋台の特別商品があるらしい。果たして彼はいったいどこからそんな情報を仕入れてくるのだろうか。思わずとばかりに疑問を浮かべはしたものの、それならば出陣に隈ないという気づかいくらいはできるもので承諾したなら、あれよあれよという間にまさか自分まで引っ張り出されるとは思わなかった。あるじさんと買い食いしてみたいんだもん、だなんて唇を尖らせられてしまえばそれはまあ、弱いもので。仕方ないわねとため息交じりに応じて、その代わりに自分の用事にも付き合わせてしまうことにした。)…あら、随分な行列ね。(料理好きな刀や女子供が多い列が形成された屋台前に思わずとそんな言葉を落とした。若干のしり込みを込めて隣を見やるが、彼は寧ろ望むところといわんばかりの様相で。戦場にも勝るとも劣らないその覇気にいっそ感服までする始末。彼の満足のいくまで付き合うことにしようと、二人並んで列へと加わった。)

09/10 20:11*42

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(主の供として万屋街に来たはいいが、今は知り合いとの立ち話に夢中なようで。荷を片腕に持ちながら、終わるまで時間を潰さんと周辺を適当に歩き回ること数分。店頭の物はある程度見てしまったし、なにか目新しいものがあるでもなし。飽きてきたな。口にこそしないが、そんな感情は引き摺るようなブーツの足音に表れていただろう。主に一声掛けて、少し離れた場所まで足を伸ばしてみるか。荷を軽く抱え直し、来た道とは違う方向から主の元へと戻ろうとしていたその道すがら。ふと目に付いたのは行列である。出所は屋台店のようだが、この位置からはよく見えない。なにか流行りものであるなら――そわりと湧く心地を抑えながら、列の最後尾へと歩み寄っていき。)なぁ、ここは何が売ってんだ?かなり並んでるみてぇだが……。(一人の女性と、傍らの刀剣男士へと問うてみる。答えてくれるのであればどちらからでも構わなかった。相手が審神者なのだろうことは明らかであるがゆえに、一般人に接するよりは些か気易い調子ではあった。)

09/10 21:55*46

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(万屋街と一口に言っても広いものだ。この審神者個人の行きつけといえば文具店や書店が主だったものではあるものの、こうして刀剣男士に誘われることもない話ではない。期待を込めて行列の先をみようとしている乱藤四郎に和やかな笑みを浮かべていれば、歩み寄る気配と声に瞳をそちらへと向けた。)時間限定の商品が売ってるらしいわ。乱が興味を持っているようだったから。…ええと、何が売ってるんだったかしら。(甘いもの、というものに対して並みの女性陣ほどに興味を持っている訳ではなかった。そんな自分が応じるよりはそれに期待を寄せる刀剣男士の口から説明した方が興味がそそられるだろう、との促しだ。前もって自らが返答していたのは単に己が主であるという自覚による。「エッグワッフルのお店なんだよ!この時間からはすももなんだって!ボクもう楽しみで!」とはしゃぐ姿に目を細めた。)私も、実はエッグワッフル…は食べたことがないのよね。乱はあるらしいのだけど。(審神者といえど刀剣男士の嗜好の全てを把握しているわけではない。おいしかったよ~、と笑う短刀が「和泉守さんも一緒に並ぶ?おいしいよ!」と誘うことを制するつもりは特になかった。一人と二振りか、ひとりとひと振りか。いずれにせよ、次第に甘い香りに近づく行列は確かな平和の証といえよう。)

09/10 23:23*50

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(涼やかな瞳が此方を向いたのなら、ふたりの間を行き来していた視線を彼女の方へと定める。しかして回答は随分と曖昧で、微かに双眸を丸くした。どうやら其方の主従は付き添いが逆らしい、と察するは容易く。傍らの短刀から明確な答えを得てようやく、情報を飲み込むに至るか。)ほー。エッグワッフル、ねぇ……聞いたことねぇな。限定品ってのはそそられるもんがあるが。(名前からその全容を想像出来ないが、胸躍らせる短刀の様子からは余程美味なのか、或いは見映えが良いかのどちらかだろうとあたりを付けて。唯一わかるのは、匂いから甘味の類なのだろうということだけだ。主よりも人間としての欲を謳歌してそうな短刀を一瞥したのち、彼女へと視線を戻すと。)なるほど、それで連れ出されたってわけか。(なんて口の端を吊り上げて。そうして、すいと行列の方へを今一度眺めるながら、)しっかし順番待ちも中々骨が折れそうだなー。興味はあるっちゃあるんだが、オレは今主を迎えに行く最中でよ。――……っと、並んでると勘違いされっか。邪魔んならねえようにそろそろ行くわ。ありがとな。(そう長い時間話してはいない筈だが、気付けば己の後ろに並ぼうとしている人影がちらほら。やはり人気の一品なのだろう事は予想出来ようが、今は別の目的があるからとその場を後にしよう。仲睦まじい主従に一声掛けたのなら、列を外れて歩いていった。のちに、合流した主に話を持ち掛け訪れてみたものの、その頃にはとうに完売していた。「おっし、明日だな!」と、すっかり意欲を見せる打刀が見事其の品を入手出来たのは、何度目の挑戦であっただろうか。)

09/11 03:36*56