(青果店や精肉店を一通り回って、昨日の宴会で大幅に不足してしまった食材を買ってきてほしい――そう買い物リストと共にお使いを頼まれたのが先刻の話。太陽が元気に照り付ける昼下がり、お財布と買い物リストを手にした刀剣男士の姿は店に程近い路地にあった。本当ならすぐにでも店に出向いてテキパキと買い物を済ませるところだったが、その前に――思いがけず、自分よりも小さな短刀たちが数振り連れ立ってわいわいきゃっきゃと楽しげに話しながら、路地で戯れているのを見つけてしまったから。あまりにも微笑ましくて刀剣にとっては至福の光景に思わず我を忘れ、その場に固まったように立ち尽くす。)……ほわわ~。まさか、こんなところで小さな子たちに会えるなんて、今日はきっといい日ですね。(そのまま、暫しお使いの最中というのも忘れて、仲睦まじく戯れる彼らを少し離れた位置からにっこにこで見守るとしよう――彼らを見つけた喜びのあまり、買い物リストが書かれたメモがひらりとポケットから落ちてしまったのにも気づかないまま。)
09/09 18:57*13
(万屋街への供を命じられたのは突然のことだったが、さして珍しい話でもない。わざわざ文句を垂れるでもなく、「あいよ」と簡潔に応じるのみ。畑当番からそのまま出てきた為に内番着のままだが、この着こなしとてこだわりのある装いであるから何ら問題はなかった。着々と目的物の購入を済ませ、増えた荷物を慣れた様子で抱えながら歩く。次で最後か、という所で、主が知り合いに声を掛けられ――なにやら世間話に花が咲きそうな予感。)オレは適当にその辺見てっから、終わったら声かけてくれ。(立ち話に興じる主へ、ひらり手を振って見せたのなら気を遣わせぬようその場から少し離れよう。目の届く範囲を言葉通り適当にぶらつくつもりで、方角を変えて一歩踏み出した先。ひらひらと落ちていく何かを、反射的に目で追ってしまったのは戦うものとしての習性と言っていいだろう。見てしまったからには無視するわけにもいくまい。笑顔の短刀へと歩み寄り、近くに落ちていた紙を片手で拾い上げ、その流れのままに差し出した。)おい、これお前のだろ。落ちてたぜ。(わかりやすく目の前で軽く揺らしてみせて、受け取られるのを待つ。その際に見えてしまった内容に、)……随分大量に頼まれてんなぁ。ひとりで来てんのか?お前だけで大丈夫なのかよ。(人の身とは異なるとはいえ、眼前の一振りが小柄なのに変わりはない。裏のない疑問は案ずるような口ぶりで。)
09/09 20:41*17
はぁ、見ているだけで心が満たされていきます…この時間が永遠に続けばいいのに…。(少年の姿かたちをした刀剣男士だからまだ緩和されているが、デレデレとしか言いようがないほど弛緩しきった顔で他の本丸の短刀たちを見詰める姿はどう見繕っても不審者としか思えない光景だ。通りすがる人が時折ぎょっとしてそそくさと去っていくほど。おまけに買い物メモまで落としてしまった体たらく、気づかなければ店に行って初めて困り果てる事となったはずだが――そうならずに済んだのは、どこかの本丸の刀剣男士が声をかけてくれたから。それでやっと目線は小さい子たちから彼の方へ向けられ、意識も一気に引き締められる。)はい?……あ、そうです、僕のです!すみません、小さい子たちのあまりの愛おしさに気を取られて、落としていたのに全然気づかなくて…ありがとうございます!助かりました。(ひらりと軽やかに揺れる紙をやや慌てた様子で有難く受け取り、もう亡くさないようにポケットの奥までしっかり仕舞い直す。)そうなんですよ、昨日の宴会で大量に使ったみたいで…ふふ、大丈夫ですよ。こんな見た目ですけど、刀剣男士ですから。もっと重くたって平気です!お気遣いありがとうございます。(と誇らしげに胸を張り、少年らしい細腕で力こぶを見せるようなポーズをしてみる。もちろん力こぶなんて出来はしないが、それなりに腕力は備わっている。)あなたも買い物ですか?よければ、途中まで一緒に戻りませんか?(だなんて提案もして、断られたなら一人で、承諾が貰えたら二人で大通りの方に戻ろうと。彼のお蔭であまり長い道草をせずに本題のお使いに戻れたはずで――)
09/10 17:24*35
(相手が紙を掴んだのを視認してから、ぱっと手を離した。毛利藤四郎という刀剣男士は此方の本丸にも存在しているがゆえに、その言い分に驚いたりはしない。は、と軽く笑いはするが。)おー、いいってことよ。気にすんな。……けどよぉ、こんな目立つ場所でにやにやしてっとかなり怪しいぜ?(視線を周囲へと投げて示したのは、通りすがりの人々が窺うように此方を見ていた事実。注意という程ではないにしろ、次からはやめとけという意を暗に含めた物言いにて。紙を仕舞い込む様子を見届けたのち、彼の本丸事情を明かされた際には思わず「あー」と納得したような、やや笑い混じりの声が落ちて。)宴会なんてしようもんならあっという間だもんなぁ、こっちも少し前にそれで何度か買出し行かされたぜ。どこも同じようなことしてんのな。(おどけたような口ぶりで、異なる身の上の共通項を可笑しそうに語る。頼もしい言葉とは真反対な細っこい腕を見ると心配が先立ちそうなものだが、彼もまた刀剣男士である。これ以上の意見は不要だろうと、)そーかい。それなら頑張れよ。(腰に片手をあて、ひとつ頷くと長い尾のような黒髪も揺れた。次いで持ち掛けられた提案を耳にすると、ちらりと主がいる方角を瞳だけで見遣って。)いや、オレは主の荷物持ちで来てんだ。んで今は主待ちっつーか……とにかく適当に此処ぶらついてるつもりだからよ。(結果としては断る形になろうが、その声色に罪悪や恐縮はない。本丸に在る以上、此処に来る確率は高い。また会うこともあるだろう、なんて楽観的な考えもあってのことだ。)じゃな!もう物落とすんじゃねーぞ。(ひらりと手を一度だけ振って、ちいさな背を見送るだろう。さて、肝心の主は――もう少し暇潰しが必要なようだ。)
09/10 21:12*44