(修行を重ねていくらか落ち着き、住処を定めたとしても旅をすることはこのんでいる。特に用事のない休暇に訪れる先は万屋街に限らないが、本日は内番の際に身に着けている靴紐がとうとう役割を終えたために、新しいものを買いに来た次第だ。審神者たちのため、というよりも刀剣男士に会った小物や外出着を用立ててくれる呉服屋には時折通っている。それは他の本丸の小竜も同様のようで、馴染みの店員には顔を覚えられている部類だろう。)やあ、今日は靴紐を用立ててほしくてね。…ああ、ついでに神紐も買っていこうかな。気分を変えてみるのも悪くない。(あとは、主への贈り物に何かを。最後の嗜好は口には出さずに、店員によう向きを告げたならばさほどの間もおかずに眼前に並べられた品々にへえ、と興味深げに顎先に指をあてて考え込んで。微妙に色合いの異なる様は、見ているだけでも面白い。)
09/14 18:28*104
(とある日の穏やかな午後の事。近頃、久しぶりに仕事が立て込んでいて思うように休みを取れない日々が続いていた。それでもこの山を乗り越えれば落ち着くと思っていたから、どうにか頑張れたが。そんな様子を見ていた刀剣男士たちから、たまには万屋街でゆっくり買い物でも楽しんではどうかと勧められたのだ。最初は断ったが、最後はその言葉に甘える形でお出かけ。色んな店をふらふら回りながら買い物を楽しむ中、此度訪れたのは呉服屋。)着物はさすがに手が出ないけど、簪くらいなら…たまには買ってもいいかな?(だなんて、色とりどりの着物を眩しげに見ながらも、目線が向かう先は簪などの小物類。そのうちの一つを手に取ろうと腕を伸ばした――が、そこでうっかり商品を前に考え込む刀剣男士の体に手が軽くぶつかったかもしれない。)……あ、ごめんなさい。大丈夫?引っ掻いちゃわなかった?(青色のマニキュアに彩られた自らの爪が彼を傷つけていないことを祈りつつ問いかけて。)
09/14 19:56*105
(商品を吟味するときというのはどうしてもそちらに視線が行くもの。加えていうのならば万屋街の店内などで危険があることもないために、さほど周囲に注意を払ってはいなかった。靴ひもの微細な色の違いを楽しむようにしながら覗き込んでいたものだから、軽い衝撃に反射的にそちらに視線をやった。)ああ、いや、大丈夫さ。キミの方こそ、綺麗な色をした爪先に欠けはない?傷つけた、ということはないと思うけれど…。(彼女と触れ合った方の指先を軽く振って問題ないことを示してみせる。事実彼女のような女人に不意に接触したところで目立った傷になどなるはずもなし。それよりも、と問いかけるのは特徴的な色の指先をさしてのこと。刀剣男士の体躯といえど、彼女に負傷を与えたとは思いたくはない。彼女の表情に痛みがよぎるようならば詫びを考える必要もあるだろうが。うつくしさが損なわれることも、それはそれで懸念事項。)…うん、折角だ。青にしようかな。(目移りはしていたけれど、これも何かの縁だろう。彼女のつま先の美しさを見出したものだから、紐もまた青を選ぶことにした。そんな風に結論付けては、改めて彼女へと視線を落として。)キミは何を買いに来たんだい?ここの店はどれも趣味がいいからねえ。よければ手伝おうか。(こちらの決断を招いてくれた彼女が悩んでいるようならば似合いそうなものを見立てもしようか。青い靴紐と髪紐、そして主へ贈る装身具を手に取った男は朗らかな調子で笑っていた。)
09/15 19:14*114
そう?でも私の不注意だから、申し訳ない。……ああ、大丈夫だよ。塗ったらちょっと厚くなって丈夫になるから、あれくらいじゃ欠けたりしないよ。ありがとう。(こちらの不手際でぶつけてしまったのに、大らかな態度に有難いような済まなさそうな顔で眉を下げて笑みかけて。そればかりか自分の指先の心配までされたら、苦笑いで首を振って何一つ傷ついていない爪先を見せようと。)……え?ああ、もしかして何かの色で迷ってた?(不意に紡がれた言葉にきょとんと彼を見つめ、小さく首を傾げる。)私は、簪を買ってみようかなと思ってたところなんだけど…じゃあ、お言葉に甘えて手伝ってもらってもいいかな?今いいなって思ってるのは、これとこれと…あ、あとこっちのものなんだけど。貴方はどれが良く見える?(と思わぬ申し出に驚いた顔を見せるも、有難く甘える事にして、いくつかの簪を示して彼の意見を窺うとしよう。優柔不断にはとても有難い協力のおかげで、きっと納得のいく一本を選べるはず――)
09/16 23:52*127