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(いったい、どれだけ食べただろうか。あちこちの店や屋台を転々と回り、時には座って、食べ歩く。楽しい時間を過ごすにつれタガが外れれば、以前のような食欲を取り戻し、あるいはいつも以上に美味しく感じて驚くほど食が進んだ。どれもこれも、全ては彼のおかげである。)そろそろ帰りましょうか。夕餉に間に合うといいんだけど。(手を繋いで歩くのもすっかり慣れてしまって、ただただ嬉しい気持ちが頬を緩ませてばかり。)今日はあなたのための日なのに、私まで楽しんでしまったわ。肥前くん、ありがとう。また一緒に出掛けましょうね。今度は万屋街の美味しいお店、教え合いっこしましょ。(声の掛けやすさから近侍を連れていくことが多いのだが、今日を切っ掛けに彼と食事を共にする機会を、一緒に過ごす時間を増やしていけたらと気軽に誘いかけた。もちろん彼さえ良ければの話であり、主として強要するつもりは微塵もない。喧騒が遠のき、すれ違う人が減ってくればふたりの足音だけがする。)……もう、こけたりしないから大丈夫よ。(自分の手から少しだけ力を抜いて、遠慮がちに切り出した。何も言わなければ、このまま手を繋いで本丸に帰ってしまいそうな気がしたから。)

06/25 10:41*13

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(本丸で対面しているときに比べていくらか健啖家と化している主に暫時腹の調子を案ずるような視線は投げたものの、彼女が楽しんでいる様子が明らかであれば強くは言わないまま、自分も彼女との時間を楽しんでいた。どの店で買ってもうまいものばかりだったのは、むろん店主たちの自慢の品であることも含まれようが大きくは彼女のおかげに違いない。普段は素っ気なくなりがちな脇差の雰囲気からはぴりぴりとした緊張感などは完全に失われていた。おそらくどの肥前忠広を見回しても、今日の己ほどに平和ボケした個体はいなかったろう。)ああ、あんまり遅くなっちまうと、うるさい連中も多そうだ。…夕餉、入るか?(など、聞きようによっては至極失礼な問いかけは割合心からのものだった。かくいう己は入るあたり、家庭の味は別腹というやつかもしれない。)いや。おれのための日だってんなら、あんたが喜ぶのが一番だから、楽しんだんならそれでいい。………、ああ、約束だぞ。(小さく首を振って彼女が楽しんでいたこと自体には何ら問題はない事を伝えようと。それから続いた言葉には少しばかり目を丸くして、食い入るように頷いた。事ここにいたっては次の機会などという魅惑の果実に屈するほかなかった。「………誉を取らなくても、誘っていいのか」とつづけた言葉は彼女の言葉に主としての褒美よりももう少し近しい距離感を感じてのことで、それを勘違いにはしたくないがために。)……そうか。もう、道も整ってるからな。(軽く頷きつつも、手を放しはしなかった。一応、話そうとはしたのだけれど。吸い寄せられたかのように手のひらは彼女から離れたがってはくれなかったし、もう少しの未練が内側に燻ぶるものだから。)……門前まで、だめか。(ぽつ、と、惜しむばかりの調子を零して。)

06/25 17:39*20

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(彼は気を張っていることが多いが、今日は穏やかな雰囲気があった。もしかしたら知らないうちに助けられていたり守られていたのかもしれないが、そればかりではなかったと願いたい。本丸までの道のりをぼんやり思い浮かべながら、食べたい夕餉の量を踏まえて頷く。)多分、入るわ。(日頃から食べることに重きを置いた思考であり、彼の問いを失礼と思うどころか気遣いとすら感じていた。そして、この思考のせいで誉十個の彼のお願いを少し勘違いしていたりもする。食事をすることが、彼の最もな願いであると。)誉十個は大義名分に過ぎないの、遠慮がちな子や我慢強い子が色々と言いやすいようにするためのね。肥前くんから誘ってもらえるのかしら、楽しみだわ。(互いに望んでいるのであれば万屋街に行く日はそう遠くなさそうだと、期待に胸を躍らせた。返事があったものの繋がれた手に変わりはなく、不思議に思いながらも様子を見守っていた折、ぽつりと届く音に目をぱちくりさせる。)えっ、ええ、……だめじゃないわ。(最後まで責任をもって面倒を見ようとしてくれている、だけではなさそうな。もっと彼の顔をよく見ようとしながら、緩めてしまった手に改めて力を込めて彼の手を握り直そう。)

06/25 19:50*27

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(本丸まではまだ幾分かある。手には食べ物もなく、あるのは互いの手のひらのみ。結論を急きたがる悪癖は今はしまうことに、実のところ労力は必要ではなかった。何せ彼女が隣にいてくれるのだから、それだけで気持ちは落ち着いてくれる。ただひとときの夢であれ。)ならいい。夕餉も入らねぇほどに連れまわしてたら厨連中が煩いからな。(お説教だけならまだしも、飯抜きや味見禁止を言い渡されてはたいそう困る。人間であり主である彼女に対しては流石にそうもいかないだろうが。一つ頷きながら、本丸に近づくにつれて緩やかになっていく歩調に気付いているのかいないのか。)……そういうもんか…。…まあ、たしかに俺もこんな口実でもなきゃあんたを誘うにゃ手間取ったか。(そう考えれば確かに大義名分には等しいか、と小さくうなずく。またの機会は、どうやら永遠に得られないわけではないらしい。されど、だからといって今時を惜しむ理由ととってかわることはなく、)なら、いい。……(流石に駄目だといわれればあきらめもついたが、そうでないならまた日が高い頃にしていたのと同様の力を指先に込めて。)…、……なに見てんだ。(何か言い訳めいたものを口にしかけて、彼女がこちらを見ていることに気付いて怪訝そうな、或いは照れくさそうな。眉を寄せてはいるものの、夕日のせいか頬が染まっている。判別しにくい表情をしていた。)

06/25 20:38*29

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私がよく食べるのはみんな知ってるし、肥前くんは何も悪いことしてないじゃない。もし、叱られるとしたら私だけにしてもらうわ。(自分のせいで彼がとばっちりを受けるのはとんでもない。夕餉は食べる予定であるから杞憂に過ぎないが、もしもそんなことになれば厨を任せている彼らには真摯に謝ろう。特に何も意識せず歩いていたが不意に彼と速さが合わなくなった気がして、ちらと足元を見遣やれば何故だか自分のほうが前に出ている模様。ならばとこちらから歩調を合わせる。これよりさらに歩みが緩やかになったときは、また合わせようとするだろう。繋ぐ手と手に互いが力を込めたならば、存外に固く結んだような形になるだろうか。ずけずけと彼の顔を見ようとしたものだから、怪訝そうにされるのも当然で、平時であれば詫びるところだが今は引くつもりはなかった。)寂しいのかなと思って。肥前くんがわがままみたいなこと言うなんて珍しいじゃない。私は言ってもらえて嬉しいし、(好きだから、とうっかり言いそうになり口元を空いている方の手で押さえた。)……ごめんなさい、ちょっとくしゃみが出そうになって。(あからさまに下手なごまかしを入れたが、何食わぬ顔で話を続ける。真剣に、真面目に。)肥前くんが私を守りたいと思ってくれてるのと、多分同じぐらい私もあなたを大切にしたいのよ。だから、普段言わないようなこと言われたら、何かあったのかもって心配になるわ。

06/25 21:47*34

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…めしに付き合わせたのはおれの方だろ。(彼女と食べ歩くのが楽しいあまり、抑えが利かなかったのも自分の方だ。あくまで仮定の話ではあるというのに眉間に皺を寄せていたのは、彼女に背負わせることをよしとは出来なかったからというそれだけの話で。歩調を緩めれば彼女の方まで合わせてくれるものだから、しばし感情の処理に苦労する羽目になった。一段階緩くした歩調のまま。あまりに緩めていてはそのまま立ち止まってしまいそうだ。夕餉の時間に遅れでもしたら失跡は必至だろう。怪訝な顔に帰ってきたのがわびの言葉では無く踏み入る言葉だったことに小さく瞬き、その内容自体もまた。)…そういう、つもりじゃ。……いや、そうなのかもな。(寂しい。わがまま。言われてみれば確かにと、現状の認識については納得はするが、それを塗り替えられるかといわれてみれば難しかった。くしゃみをと誤魔化されたならば「大丈夫か?」と告げる言葉は睥睨の色ではなく純粋な心配の色が混じるだろう。)………悪い、あんたに心配をかけるつもりはなかった。ただ。……ただ、…あんたと出歩く時間が終わるのが、惜しい。のと、…手、なんて。今まで繋いでいいとも思ってなかったから、……離しがたい、っつーか。(彼女が真摯に向き合ってくれていることを悟れば、ごまかしたり沈黙したりは不実だろうと悟る。いくばくかの呼吸をするような合間で考えを整理しながら、つぶやくような語調で心を打ち明けていく。)悪い。ただの邪心だ。あんたのまっとうな心配には、相応しくねぇ。(つまるところは彼女への配慮よりも自分の欲が大きく出た形。息をついて気持ちを切り替えるようにして、軽く襟足をかいた。)

06/25 22:31*37

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(もしもの話であるのに、責任の所在を自分も彼も譲らない。お互いがお互いを思い合ってであれば平行線を辿るのは予想に難しくなく、折衷案として一緒に謝ることを提案しておこうか。こまかしを咎めるでなく、心配されてしまい良心が痛む。大丈夫と返事をする声は小さめであった。彼が少しずつ紡いでいく思いに耳を傾けて、先の言動に至った要因が後ろ向きでないことに一先ず胸を撫でおろす。繋いでいない方の手を伸ばして、許されるならば彼の頭を撫でようと。そっと、壊れものを扱うように。)またとか、今度とか、先の話ばかりしてしまってごめんなさい。まだ今日は終わってないのにね、帰りだからつい。(楽観的な考え方をしてしまう自分が、今日を大事にしたいと思っているらしい彼の気持ちを蔑ろにしてしまった。申し訳なさから伏せた目を、もう一度彼へと向ける。)――肥前くんのお願いは「出かけたい」だったのよね。行き先に気を取られてしまって、私ずっと思い違いをしていたわ。……今日の私は、いつもとちょっと違うのよ。あなたと過ごせて、楽しく嬉しくて、はしゃいでしまって。そんな私との時間を惜しんでくれるのね。(ためらいがちに、差し障りない言葉で自分の有様を告げる。面映ゆさを滲ませながら微笑んだ。)いつもの私より、今日の私のほうがいいのかしら? 手を離しても明日になっても、私は変わらずあなたの主でいるわよ。

06/26 16:27*55

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(ただの例え話にふたりして頑固な調子であった。似たもの同士というものだろうか。折衷案として示されたその提案には渋々とばかりにひとつ頷いて手打ちとなるだろう。想いを紡ぐなんぞ終ぞ慣れてはくれない唇での決して器用ではない打ち明け話に、まさか頭を撫でられるとは思っても見なかった。使い続けられた我が身に齎されるには余りにも不釣り合いな暖かな手つきに驚いた風に瞼を持ち上げ、それでもやがて静かに身を委ねるように目を伏せた。)……もうじき終わるんだから、間違っちゃいねぇ。そこはあんたの非じゃない。先にも希望があるのは、…あんたの話なら信じる。(ただ、彼女を好いている恋心がそのせいで身勝手にもこの時間に止まりたがっているだけに過ぎない。首を振ろうとも思ったが、彼女の手から離れることを惜しんで体勢はそのままに、一つ一つの言葉を確かめるように静かな声で吐き出すと。)思い違い?(なんのことだろう、と思いつかなかった様子で首を傾げて見せはしたが、続く彼女の言葉を正面から受け取ろうとする。それは全く慣れてはいないことではあるけれど。楽しくてはしゃいでしまった、という彼女の言葉を受け、その様子を追想する。確かに楽しんでくれてはいたようだと実感し、小さく肩の力を抜いた。)……おれの、主。(それもまた喜ばしいことのはずだ。心底信頼する主を得られたことは刀剣男士の喜びだ。けれど、)……比較するわけじゃないが。今のあんたと、また過ごしたいとは思ってる。おれも、今のあんたとの時間が楽しかったから。…主に不満があるわけじゃない。あんたがおれの主でいてくれるのは幸福だとも思ってる、……ただ。あんたが好きだから、主への信頼だけじゃ足りなくなってる、ってだけだ。(告白というよりは懺悔のようだった。)

06/26 22:08*66

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(希望があるだなんて大袈裟だと、昼間であれば笑って返していたかもしれない。いっそ痛々しいほど健気な彼に、目を細めた。いとおしむように彼の頭をひとしきり撫でやり髪を軽く梳いてから、後ろ髪を引かれる思いで手を下ろしていく。夕日に照らされている彼は、とても綺麗だ。優しい前置きから、連なる彼の思いを静かに聞いて――突然舞い込んだ言葉を取りこぼさないようにするあまり、歩くことも瞬きも、息すら一瞬忘れた。)……まるで、いけないことのように言うのね。(思ったことがそのまま口から出てしまった。責めるようでいて、理解もできてしまうものだから諦めの色が滲む。もう諦めるしかないのだ、この期に及んで良き主で在ろうとするのは悪あがきだ。)私は肥前くんが好き。大好きよ。今日の私は、大好きな肥前くんと一緒にいられて幸せな私なの。(秘密を打ち明ける声は弾んでいるがささやきにも似て、ときめきが頬を赤く色づける。逸る気持ちを抑えるように、一呼吸置いて続けた。)私は主としてみんなを等しく大事にしてあげたいし、誰かを特別に思うのはいけなことだって分かっているのよ。でも、私はあなたが好きで、あなたも私を好きなら、もう……隠さなくていいわよね。(繋いでいる手の指を、彼の指に絡めてみよう。ちょっとした出来心。)肥前くんに私を丸ごとあげるわ。主である私も、あなたに恋する私も、全部あげる。

06/27 18:21*88

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(人を斬る以外の意義というもの。ひとを斬らずとも得られる承認とそれとは無関係に湧き上がる恋しさや愛おしさ。そうしたものを胸に抱くのは彼女の刀であればこそ。だからこそ、未来を信じられるのは彼女の存在あってこそだった。離れていく手を惜しむというよりもただ心を慰めてくれたその存在に感謝して、伏せていた瞼を持ち上げてゆいいつの人を見つめている。他のどんな幸福があっても、彼女でなければ足りない。その強欲は臣下としてではない感情だ。この気持ちを恥じるわけではないけれど、いいことであるかと問われれば分からない。自分に気持ちを向けられることが、彼女にとっていいことなのかも。)………、(だから、囁きにも似た弾んだ声に、数秒ごとに瞼をゆっくりと持ち上げる。信じがたいものがもたらされたかのような驚きの表現だった。)………ああ。あんたの全部を、くれ。おれの全部は、もうとっくにあんたのものなんだから。(人を乞うる気持ちというのはどうしたって傲慢で強欲になるものらしい。静かに頷き、絡められた指の先を見る。自らも強く、痛まない程度の力加減で握りなおして、無愛想の顔つきは柔らかさを帯びていた。)……隠してきてたのか、あんた。…おかげで、まったく気づかなかった。………あんたが、好きだから。あんたのことを、いつも求めてる。いつも考えてる。…なぁ。抱きしめても、いいか。(こちらは何か理由を持って画していたというわけでもないが、迷惑をかけてはと口を噤んできたのは事実。けれどもそれももう必要なくなったのならば、心はどこか柔らかな心地を描く。そう、と、願いを告げてみる。ふれても許されるのか、だなんて葛藤は、この喜びの前では無力だった。)

06/27 20:04*91

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(丸ごと全部は言いすぎたかもしれないと、恥ずかしさが込み上げる。けれど、彼が貰ってくれるのならば即座に嬉しさが上回った。)ふふっ、そうね。肥前くんのかっこよくて、頼りがいがあって、優しくて照れ屋なところも全部、私のもの。全部、大好きな肥前くんよ。(細かく挙げ始めたらキリがないので、今日を振り返ってとりあえず全部としておこう。本当は、まだ知らないことの方が多いのだろう。繋いだ手を絡め合うのだって、今初めてのことだから。)肥前くんに知られて、変に気まずくなるのも避けたかったの。あなたと一緒に食事するのが、私の密かな楽しみだったし。(共に食事をしている際、彼を見詰めてしまう時間が多いせいで箸が中々進まない上に、察しのいい数振りに彼への恋を気づかれてしまったとはまだ言えない。さすがにこれは恥ずかしすぎる。さて、今日はあと何回驚かされるのだろう。盆と正月が一緒に来たようだ。)いつも……? やだ、私も全然知らなかったわ。(熱烈な言葉の数々に、照れ笑いする。繋いでいる手は門前までとの約束があるから解き難くそのままに)もちろんよ、思いっきり抱きしめてちょうだい。(空いているほうの腕を大きく広げて、彼に抱きしめてもらおうか。自分から彼を抱きしめにいっても良いかもしれない。昼間の偶発的なものとは違う、あたたかな抱擁を交わせたならば、彼が一層愛おしくて頬を擦り寄せてみたり。)私って、美味しそうに食べてるのかしら?(ふと、唐揚げ屋でのやり取りを思い出して何気なく聞いてみた。)

06/28 00:22*103

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……、…そ、…べ、別に、優しいとかでは、ないだろ。照れ屋…に、なるのはあんた相手だからで。誰にだって優しくしてぇとか、頼ってほしいとか思うわけじゃないんだから。…あんたのもんだってことに、変わりはない、な…。………くそ、(慌てるような調子で言葉が惑いはしたのだが、結局のところ言葉の結びでは反論しようとしていたところを自分でつい納得してしまい、気恥しさに悪態めいたものを落とす始末。これだから仲間内で生暖かい目で見られるのだ。手を取り引いた時。絡め合う今。動きの違いとしては些細なことだというのに気持ちの違いというのは顕著で、頬に熱は昇らせるまま。)……おれもだよ。あんたと喰うめしが、一番うまかったから。(食事中についつい彼女を見つめてばかりだった。情緒めいたものが食事に結び付きやすい個体だったせいか、自覚というものはまずそこからだったが。)…先生が、あんまり突然知らせると主が驚いてしまうのではないか、っていうもんだから。あんたにおれのことを考えていてほしいっていうよりは、おれが考えてるってだけで満足だったし。…今日までは。(ただ思うだけでも腹も心も満たされていたのだけれど、一度満足を得てしまうとそれを手放すのが惜しくなる。まるで人間のような心境の変化だ。――まだかえりたくない、だなんて。さすがに困らせてしまうだろうか。)…思いっきりってのは、…壊しちまいそうで。…痛かったら、言ってくれ。(加減は出来ているほうだ、と思う。手は繋いだまま彼女の背に手を回す。頬を摺り寄せられてしまえば驚いた風に肩をは値上げさせはするものの、ふいに幸福の滲むふとした笑みが落とされて。)ああ。あんたの食べてる姿を見て、…そこから、好きになったんだ、と思う。(自覚というものが遅かったものだから、そんな形容になってしまうけれど。頷きに迷いはなかった。)

06/28 01:31*109

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私だけ、なのね。(好きなひとが自分だけに見せてくれるものがあるというのは、どうしてこんなにも胸を甘く疼かせるのだろうか。彼のとくべつを一等強く感じられて、顔は綻んでいくばかりだ。悪態めいたものを落としている様子でさえ愛おしい。共に食事をしていた時間が、今に結び付いているよう。ふたり揃って食事を楽しんでいた。それだけのことが、たまらなく嬉しい。)あら、南海先生にも気を遣わせてしまったのね。何かお礼をした方がいいかしら。(とはいえ何を贈ればいいのか見当が付かず、同室である彼の意見を参考にしようかと。)私も……肥前くんに好きになってもらいたいとは、あまり考えたことなかったわ。仲良くしたいなとは思ってたけど。肥前くんってなんだかんだ良い子っていうか、聞き訳がいいから、もっと色々言ってくれてもいいのよ?(変化の兆しを感じつつも、いじらしい彼の気持ちを引き出してみたくなる。求められてみたい、そして応えてあげたいという望みでもあった。――彼になら壊されても構わないと、一瞬でも思ってしまった自分自身が恐ろしい。彼の経歴を踏まえれば言ってはいけないことだと自制も効き、黙って頷く。抱きしめ合えばお互いの顔は見えないけれど、すぐそばで彼が笑ったのが分かった。彼の声がとても近くて、ときめく胸が痛い。)……良かった。肥前くんの彼女になれそう。もしかして私たち、好きになった切っ掛けが同じなのかしら。私も肥前くんの食べてる姿が、いいなって思ったの。今日もたくさん見られて嬉しかったわ。(少しだけ、彼の肩へもたれかかるように自分の頭を寄りかけてみる。ほんの、少しだけ。)

06/28 21:13*128

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(彼女がいなければこの感情はなく、此処まで人の思慕というものを理解できはしなかっただろう。口にする悪態は彼女を驚かせやしなかっただろうか、とほんのり頭によぎっていた。)……、昼、言ってた先生への相談ってのは、このことで…、…先生としちゃ、実験もできたし理解もできたから満足ってとこは、ありそうなんだが。甘いものとか……あんたがよく読む本とかでいいんじゃないか。多分、先生にとっても新鮮だろ。(何とも自分の恥部を晒しているような気分ではあるものの、彼女の心遣いを無碍にするというのもよくはないかと思い直して考えるように視線を動かして。己とて、彼に対する感謝がないわけではない。)……あんたも?そりゃ…そうか。………いや、おれみたいなのをいい子とかいうのは、あんたくらいだろ…。………いろいろ、ねぇ……。………、…あんた、料理できるか?できるんなら…あんたの料理、喰ってみてぇ。(相手の行為については同じ認識だったのかと分かればこそばゆいような気持ちで頷いて、求めるということ自体にあまり慣れていなかったために軽く後ろ頭に手を添えてしばらく考え込んだ後、「…別に無理にってわけじゃねぇけど」といい添えて彼女の様子を窺った。もっと多くを、そのうち望み始めるかもしれない。――つい笑みがこぼれてしまった。肥前忠広らしくもなく緩んだ表情だったに違いない。彼女の目に移すだなんてきっと考えられないほどに無様な表情だったろう。)かのじょ、……彼女か…。…実感すると、こう、……あれだな。…そいつは、…気が合うな。(審神者としての実力は特命調査の折から認めてはいた。それに個人への行為が被さってきたのは、やはり食事がきっかけだ。おかしげに笑みをこぼすと、――そう、と、頭に手を触れさせた。情緒のままに体が動いていたために、その柔い手つきは無意識からなるものだった。)

06/28 22:59*132

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(言葉遣いが多少荒っぽいのも彼の個性のうち。驚かされるとすれば、言の葉の形よりも伝えられる内容のほうだ。)あの、感情がよく分からないっていう? 私に言っても意味がないって、そういうことだったの……。(きょとんとした顔付きから、嬉しいやら恥ずかしいやら複雑そうな面持ちへと忙しない。あのときの彼が言いづらそうにしていたのも頷けるし、南海先生を羨ましがっていた自分の呑気さに些か呆れてしまう。)私がよく読むのは、家庭菜園のススメとか料理のレシピ本なのよ。多分もう読んだことあるんじゃないかしら。甘いものを渡した方が無難ね。(彼にどんな本を読みそうだと思われていたのだろう、可愛げのない本ばかりで期待を裏切った気がしてならない。)えっ、肥前くんは良い子でしょ。料理は好きよ。今のところ自信を持って出せるのはお味噌汁と卵焼きだけなんだけど、それでも良ければ。(彼への認識は揺るがなく、当然のように言ってのけた。料理上手な伊達のふたりに教えてもらった二品である。味噌汁に使う味噌や卵焼きの味付けなど、彼の好みを確認しておきたいところである。)彼女がだめなら、お嫁さんでも良いのよ?(浮き立つ心から選択肢をもう一つ増やしてみたが、どちらにせよ彼に自分の全てをあげるのは変わらない。彼につられて自分も小さく笑った。上のほう、頭に触れる柔い手に驚いたものの、次第にうっとりとした表情へと。)こうしていて気づいたことがあるの。私……甘えたがりみたい。肥前くんにだけ。(彼の背に回していた手の力を強めて、消え入りそうな声で言った。)

06/29 01:09*139

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…わりぃかよ、恋愛感情なんざ、知らなかったんだよ。こんなもん、興味もなかったしよ。(知らぬうちに視線をそらしてしまいながらも、彼女の表情は視界の内に入れたがるのだから感情というのは厄介なものだ。あの時に彼女にうまく説明できずにいた分も、今の言葉でどうやら察してくれたようだ。)あんたがどんなもん読むのか、っていう事も含めて、知識でもあるんじゃねぇか?ま、甘いもんなら喜ぶだろうし。(知識欲の旺盛な彼の書架を思い浮かべはするものの、何分読書家の学者先生である。自分が把握できていない可能性というのも高いから、経験については何も触れず。)熱でもあるんじゃねぇか。…そいつはうまそうだな、楽しみにしてる。(思わずとばかりに返す言葉は心底から放たれているものであるので、自分の内に優しさなどというものが備わっているとは露とも思っていなかった。彼女が手づから作ってくれると言う二品の並ぶ食卓を思い描けば思い描くそれへの期待で表情は自然と和んでいた。)…だっ、あん、ばっ、(彼女の口にした言葉に慌てる調子がつい浮かんで、言葉を理解した後には口を開けたり閉じたりとして落ち着かず、言葉にもなり切らない羞恥を顔に浮かべ。「…………じゃあ、あんたには毎朝、味噌汁を作ってもらわなきゃなんねぇな?」とは、果たして意趣返しになっていたかどうか。顔は赤くなるばかりであるので、迫力というものは皆無に近かろう。彼女を撫でていたのは無意識だったから、気が付けば手を引こうともしたけれど――その表情に浮かぶものを見てしまったなら、彼女を撫で続ける以外の選択肢など失われたようなものだった。)おれだけ、……なら。おれは、嬉しいよ。それに……あんたがこうして、体を預けてくれるのは。おれの方こそ、甘えてるようなもんだろ。(静かに彼女を撫でながら、穏やかに紡いでいた。衆目の可能性など気にもならないまま。)

06/29 01:30*142

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ううん、なんにも悪くないわ。あなたは知ろうとして、南海先生に相談したんでしょう。好きって気持ちを捨てずにいてくれて、ありがとう。(心からの感謝を、笑顔と共に贈る。よく分からない感情に向き合おうとしてくれた彼がいて、今が在るのだとしみじみした。)そういうものなのかしら……でも、肥前くんが言うなら間違いなさそうね。南海先生には本も渡してみるわ。画期的な害虫駆除方や、斬新なレシピをひらめいてくれるかもしれないし。(自分がどんな本を読んでいるかなんて知識が何かの役に立つ日が来るとは思えないが本の内容は価値あるもので、先生が読めば何か新しい発見があるかもしれないと前向きな考えに至る。)熱があるかどうか、測ってみる?(売り言葉に買い言葉のようであるが、親しみある相手とのじゃれ合いのつもりで、額を彼の方へ寄せてみたり。挙げた二品では主菜が不足しているので、肉か魚の料理も早めに教わろうと密かに決意した。短い少しの音からでも、彼が言おうとした言葉が何となく想像できてしまい口元が緩む。躊躇なく言ってくれても構わないのだけれど、照れている姿も好きになってしまったし、今はまだ彼の優しさを有難く享受する。)あなたに食べてもらえるなら、毎朝でも喜んでーー(二つ返事をした矢先、その光景を想像してしまい見る間に顔を赤く染めていく。)……今の、肥前くんなりのプロポーズだったりする? あっ、プロポーズっていうのは求婚って意味で、っ。(あからさまに動揺していた。自分から振った話題だけに、彼の意趣返しはとても効いていた。撫でることも、する側とされる側ではずいぶん違うものだなと思いながら、今しばし喜びに浸りたい。)お互い甘えられる、とくべつな関係ってことよね。とってもしあわせ。(もし誰かの目に触れそうになったら、彼から慌てて離れるのではなく、むしろ彼に顔を埋めてやりすごそうとするだろう。)

06/29 20:04*155

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…捨てるとか、考えたこともなかったな…。……この感情が芽生えたおれのことを、悪くねぇって思ったから。…あんたがいてくれたからだ。(彼女に迷惑がかかるかもしれない、と考えないでもなかったが、それを差し引いても。己のような刀にも芽生えたこの慕情が幸福をもたらすものと知って、それでもなお遠ざけたがることはなかった。その理由はと考えてみれば、彼女の存在に帰結する。)そう、だとは思う。おれから見りゃあだけどな。…これから先そういう時期だっつーからな…。(厨番の連中が特に対策に本腰を入れるような時期、という知識はある。精々が味見の時に立ち寄る程度の刀であるので、知識のみというところだが。軽く目線をそらしながら。)……っ、あ、あんたはどうして、こう…!(人の熱なんぞはかれやしない。そもそもがこちらが熱を持っているようなものであるため、彼女の額に手を当てたところで正確な熱など分かるはずもなく。ぺしり、と猫のじゃれつきのような手つきで一瞬その額を押し返すくらいが関の山。彼女相手にはつい恥じ入ってしまうことが多い。戦場ならば決してこんなことはないのに、容易くくすぐられ続ける動揺に悪態をつきたくなるくちびるを引き結んで。)うるせえ、知ってる、わるいか、ばか。(動揺する彼女に意趣返しをしたのはこちらの方であるくせに言葉数が少なくなっていくのは動揺の証だ。さすがに早いのではないかな、と首をかしげる学者先生が浮かんでは消える。どっちみち、いつかはすることなのだから。)………おれは、言葉にするってやつが苦手なんだ。だから、…あんたがそうやって、言ってくれるのは……柄にもなく落ち着かなくなるが、……あんたに、もっと教えてほしい。あんたのしあわせを、もっと知りたい。…あんたと、しあわせになりたいから。(彼女のしあわせや、彼女の特別。二人の今。彼女の言葉で知りたがる。自分の言葉で、うまく伝えられるだろうか。)

06/29 23:15*161

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(彼の気持ちを知らずにいた自分でも、何かしら役に立てていたのであれば幸いだ。心根の素直な彼への想いが、顔に声に溢れていくばかり。手心ある一撃を食らった額を痛がるでなく、残念そうにさすっていた。)肥前くんのおでこで測ってほしかったのにな……。(ぼそりと呟いたが、拾うことは容易であろう。照れも恥じらいも人並みには持ち得るものの、心を通わせた彼が相手となれば、これまた人並みに親しく接したいと願ってしまうのだった。彼からまさか求婚されるとは思いもよらず、)ごめんなさい野暮なこと聞いて、えっと、不束者ですがよろしくお願いします。(とにかく返事をしなければという一心で、日ごろ使いもしない敬語で畏まってしまう。咄嗟のこととはいえ、彼との末長く共に在りたいと望んでいるのは本当である。彼から気兼ねない言葉を貰っていたと気づくのは、もう少し後になってからだろう。)私もそんなには、思ったことをそのまま言ってるだけなの。誰かを好きになるって、とても素敵よね。……あなたとずっとこうしていたいけど、そのうちお腹は空くし、眠くもなるわ。だから一緒にご飯を食べたり、お昼寝したりしましょ。今までとあまり変わり映えしないかもしれないけど、あなたが傍にいてくれたら私はしあわせよ。(笑顔を携えて、彼にそおっと耳打ちしてみよう。)キス、してもいい? 大丈夫よ、頬にするから。(普段なら言えないようなことも、躊躇われることも、今なら何でもできる気がして。)

06/30 19:27*175

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………おれの額じゃアテになんねぇだろうが…。(我ながら、頭がゆだっているという自覚はある。体調の管理ならば正しく行うべきであるし、今の自分でそれが望めないことも承知であるので乱雑に頭を掻き乱した。彼女の状況を案じる気持ちというよりも、彼女にとっさに返したものが仲間たちに対するのと似た様なひねた対応だったことを悔いているともいう。ともあれ、自分も求婚することになるなどとは思っても見なかったために彼女の動揺というのも必然か。ほんにいらちじゃのう、などと笑う刀剣の姿は頭から追いやることとして。)…いや……。………こちらこそ…。……別に、すぐ祝言を上げろとか言うつもりはねぇからな。(彼女の畏まった言葉にいくらか間をおいて、小さく頭を下げた。丁寧な彼女への挨拶はまた後程のこととして。関係性は恋人か婚約者か。そうと思えば不思議なもので、どうやらこの先いくら彼女に相応しい人間の男が顔を出したとて譲れはしないのだろうなと直感する。関係性の形というものは、時に想像以上に感情を色濃くするらしい。)あんたは、それでいいし、そうしていてほしい。…好きになる、ってのは、初めてのことだから、素っ頓狂なことやってたらわりぃな。…別に、今までだって悪くはなかったし。ただ…それであんたをしあわせにできるってんなら、一番いいことだ。あんたが望む限り…、……傍にいる。(彼女が望まなくなったら、自分はどうするのだろう。ちらと過った過程はきっとあり得ないことだろうから棚に上げてしまうことにした。それから、耳打ちに目を丸くして。顔は自然と赤く染まり、しばし狼狽える。)……あんた。ひょっとして、そうしたいのは自分だけだとでも思ってるのか?(しましょう、ではなくてしてもいい、と尋ねる言葉に軽く視線をそらしたままそんな風に訊ねて。彼女の返答を待つ前に、その鼻先に軽い口づけを贈った。)…あんたも、好きにしろ。

06/30 21:51*182

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(すぐでなくても、いずれはということなのだろう。易々と同じ轍を踏むわけにはいかないので黙り込むが、祝言を挙げるのは賛成なのでしっかり頷いて意思表示しておく。両親に彼を紹介した方が良いのだろうか。しあわせな悩みは一旦、頭の片隅へ。)恋をすれば誰だって、いつも通りではいられなくなるのよ。……それじゃあ、ずっと一緒ね。肥前くんを手離すつもりは全然ないもの。(一点の曇りもない表情で、彼とのしあわせを寿ぐ。望むことを許される幸いに感謝する。この先、発生しうるであろう諸問題は彼や皆と話し合って、より良い方法を選び取っていけたらと思う。彼のかわいらしい姿が見られるのは自分だけなのだと、ちょっとした優越感に浸りかけていた。逸らされる視線をいいことに彼を見つめていたせいもあり、反応が遅れ――鼻先に、何かが触れた。唖然を瞬きを繰り返していたが、にわかに全身が熱くなる。)肥前くんは照れ屋だし、私からしてみたいなって思ってたのに、先を越されるなんて……。(そうしたいのは自分だけだとでもと彼の言葉が突き刺さるが、同時に鼓舞されるようだった。)それじゃ好きにするわ。避けないでよ。(視線をもつかまえてしまいたいと真っ直ぐ見つめたまま、唇を重ねてしまおうと。軽く触れるだけのつもりだが、重なったとして離しどころが分からず、互いの息遣いを感じながら沈黙ばかり続くだろうか。なにせ、初めてすることだから。やわらかなぬくもりを離す頃には、すっかり茹で上がってしまっているだろう。)――さっきの、祝言の話で気づいたことがあるの。肥前くん、私の両親の前で私のことを呼ぶとき「あんた」だと不便じゃない? だから、必要なときは「鈴」って呼んでもらえないかしら、短くて言いやすいでしょ。学生時代の愛称だし、両親が聞いても不自然じゃないわ。(熱冷ましにちょっと真面目な話、のついでに彼に名前を呼んでもらおうとするが、はたして。)

07/01 12:32*201

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……それは、まあわかるけどよ。だからってあんたに恥をかかせたり迷惑かけたり、傷つけたりってしたいわけじゃあねぇんだ。……なら、よかった。今更手放されても、な。(彼女にだけ見せる顔というものを多々覚えた今となっては彼女と引き離されることを思うだけでもゾッとしない。今後の課題については随時考えていけばきっといい方法も見つかることだろう。調査員時代はともかくとしてできることは他の刀に委ねることも多々ある刀である。仲間たちのことは、これでも信頼しているのだった。ただひとりを前にすれば容易く動揺も混乱もするもので、とはいえ意趣返しをする程度には情動が胸の内を駆け巡る。彼女が動揺した様子ならばふんと軽く鼻を鳴らしてみせる。)あんたがしたいってのは、それはそれで、いいんだけどよ。…おれだって、あんたのことを好いてるんだぞ。(などと言ってのけるのはお行儀がいいとはとても言えない態度だったろうか。自分から行動した方がまだ心臓に優しいと感じるのは覚悟や予期ができるといった点が大きいだろうと理解する。)……おう、(逃げると思われていたのか、と反論したい気持ちは湧いたが割合に恥じらいが生じる物事に対して逃げ腰な自覚はあるために飲み込んで、瞳を閉じて彼女の好きなようにすればいいと示すだろう。いざ唇が重なれば動揺はするものの、結局拒否などするはずもなく。結局、ふたり仲良くゆでだこと化していたことだろう。)………まあ、あんたの親御さんの前で、ってのは、いい印象与えねぇのかもな…いい印象ってのがわかりゃしねぇが……おれはどういう立場になるんだ、…あー、鈴?(ふとした疑問。部下か臣下か同僚か刀か、己はどんなふうに彼女に紹介されるのだろうと。気恥ずかしさを襟足に手を当てて誤魔化した。)

07/01 16:57*207

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肥前くんって心配性なのね。恥や迷惑はお互い様だし、もし傷つけられたとしたら……どうしてそうなったのか気になって、泣いてる暇なんかきっとないわ。だから大丈夫よ。(彼の憂いはどれもこれも、こちらを気遣うものばかりで目を見張る。どちらかと言えば、そんな彼こそ心配だった。こんなにも優しい彼に傷つけられるとしたら、何か行き違いがあったか、彼への理解が足りてないかのどちらかではないかと。)私だって、肥前くんのことが好きなの! 鼻にキスされるの初めてだったし、とても驚いたんだから……!(彼から追撃のような言葉が飛んできたので、感情のままに反論した。キスの前に自分らしからぬ挑発的な言葉を口走ったのは、戦場での彼の勇ましい姿に肖っていたのだが無意識だった。それがあらぬ招いているとは露知らず。慌しい口付けも、終わりは甘やかな雰囲気を分け合えていただろうか。)あら、話したことなかったかしら。父さんも母さんも政府職員だから『肥前忠広』は知ってるのよ。でも、私の肥前くんとは初めましてになるのよね。二人から見た肥前くんがどんな印象なのか、早く聞いてみたいわ。立場……? 一生涯を共にする大好きな肥前くん、じゃだめなの?(不思議そうに問いつつ、彼が希望する立場があるならそれでもいいかと思っていた。懐かしい愛称が、新しく色づいていくよう。熱を冷ますどころか、胸が高鳴って落ち着かなくなる。)……そう、鈴。早速呼んでくれて、ありがとう。(恥ずかしさから、きちんと彼の目を見てお礼が言えなかった。)

07/01 22:37*214

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そりゃ、そうだろ。おれみたいなのがひとを好いて我を通してんだ。……それは大丈夫っつーのか…?(事実として己は人斬りの刀である。己の成り立ちを理由にして諦めるのではなく彼女に手を伸ばしたのだから、彼女の負担を気にするのはこの刀にとっては至極自然なことと言えた。心配性は否定する理由もないが、傷付けた時の反応が意外なもので。そんな時は思い切り責め立ててもいいのにとでも言いたげだ。)ならいい。あんたのはじめては、ほしいからな。…驚かせたのは、わりいとは思うが。(どこか満足げに息を吐きはしたものの、突然の事態で驚かせたことには少し気まずげな顔をした。とはいえ片付けをしたこと自体を謝るつもりはない。あまり雰囲気のある口づけではなかったかもしれないが、それでも終わって仕舞えば奇妙に気恥ずかしくも甘ったるい、背中がむずむずと疼く癖に手放し難い。そんな空気を感じているのだから奇妙な話だ。)そいつは、……説明の手間が省けるのは、いいんだが、……どうしたもんかな。…あんたを、安心して預けてもらえるように努める、つもりだ。…いや、審神者とは関係ない親御だったら、あんたの刀って関係の理解は難しいんじゃねぇかと思って。……それ、いうつもりか…?(政府職員なれば確かに己という刀剣男士のことは知っていようが、他の刀たちに比べて決して人好きのする部類でないことは自覚している。悪印象を抱かれてはしないかという懸念を塗りつぶすように、静かな口調で決意をあらわにして。しかし彼女の口から思いがけずまっすぐな関係の形容が放たれたならばほんのりと頬を染めてみせた。)…いや、あんたの願いなら、できるだけ添いたい。…ただ、他の連中に揶揄われそうだし、…二人の時になれる、ってので、どうだ。(皆の前でこの特別な名を口にするのが、勿体無いと思ってしまった。)

07/01 23:00*218

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もう……大丈夫じゃないって思うなら、そのときは今みたいに抱きしめて。(仮に傷つけられたとして、傷つけ返していい理由にはならないし、二十数年生きていれば対人のいざこざは一通り経験済みである。彼の杞憂が好意によるものならば、打開策も愛を感じられるものがいいと、そんなもしもの話。)……次するときは、目で合図を送ってほしいわ。(キスをするのにいちいち了承を取るのも他人行儀かと考えれば、驚かずに済む方法を伝えてみよう。はじめてもいいが、何度だってしたいと思うのは自分だけではないと信じたい。)こんな誠実な男の子が私を貰ってくれるって聞いたら、きっと驚くでしょうね。確かに両親は審神者じゃないし、説明しても分かりづらいかもしれないわ。そこは根気よく理解を求めるつもりだし、職場恋愛ならあっちのほうが先輩なんだから納得してもらわないとね。もちろん言うわよ、いいでしょ。(他の監査官や調査員だった刀剣男士と比べれば、肥前忠広は近寄りがたいかもしれない。けれど今の彼は十分にいい印象を与えるはずだし、彼の魅力を語るなら望むところである。)ええ、少しずつ慣らしてもらえると助かるわ。(愛称が二人きりの甘やかな時間を知らせるようで、恥じ入るばかり。――不意に、短い電子音が鳴る。日中は恐ろしいほど静かだったのに、今になって通信端末に通知が入るとは嫌な予感がした。)ちょっと確認させてね。(密着している彼に断りを入れてから、届いていたメッセージを確認して目を丸くした。)えっ……肥前くん、大変よ。私たちの夕餉は用意してないって……。(夕餉を食べる気満々だったので落胆の色が隠せない。本丸の皆に、外で食べて帰ると思われていたらしい。食材の買い置きはあるので、簡単なものを作るぐらいはできるだろうが。)

07/02 13:00*231

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……無理だって思ったら突き飛ばせよ。(それで彼女が安心するなら、という気持ちと自分を傷つけるような男に抱きしめられたとして安心するのか、という疑問が顔に宿り、予防線を一つ引く形。人の感情をどれほど理解できているかは定かではないための予防線だった。)わかった、……しばらく見つめ合う、あたりか?(行動を起こすため、定まった合図があるのならばそれはそれで気が楽だ、とは戦場での経験からのこと。それが彼女の望みならばなおさら胸元は小刻みな脈を刻んでいる。)おれはそんないいやつってわけじゃ、……いや、あんたの家族に、反対されたくはねぇから、…努力はするが。………そうか……。(ぐっとさまざまに浮かぶ恥じらいを飲み込んだのは、あるいはそれをすれば彼女の両親の理解も得やすいのではないかと思ったがゆえ。自分はともかくとして、彼女には家族から祝福されてあげる婚儀というやつがあって然るべきだ。なんの憂いも無く笑う白い衣装の横顔は、きっと大層美しかろう。その為にも彼女の両親に不安を与えてはいけないとも思っている。まだ、未来の話といえばそうなのだけれど。)…おれも人の名前を呼ぶってやつ、あんま慣れちゃあいねぇから。少し、意識はしてみる。(彼女を主と呼ぶことも仲間を改って名前で呼ぶことも少ない刀である。小さく頷きを落としては、携帯端末の確認は彼女に委ねよう。大変な事項にぱちくりと目を瞬かせて。)……今から店を探す、ってのもあれか。…早速、味噌汁を作ってもらうことになりそうか?…おれの部屋に、非常食で魚の干物をいくつか揃えてっから、足りるんならそれでなんとかすっか?別に、店を探してもいいけどよ。(このまま帰るか寄り道をするかは彼女の判断次第と委ねて。何はともあれ、はじめての経験を胸にこの刃は、守るためにこそ輝くような。そんな気がした一日だった。彼女の幸福を、これから先も守っていきたい。誰よりも近くで。)

07/02 16:14*236

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(彼を突き飛ばすなどできるわけがないと、諦めたように首を横に振る。力の問題ではなく、心のほう。ここより安らかな場所など世界中を探したって見つからない。傷つけるのが彼ならば、癒すのも彼であってほしい。)素敵な合図ね、そうしましょう。(しばらく見つめ合う度に、柔らかな触れ合いを意識させられるのだろう。合図されたとて、心の準備は間に合わなさそうだ。)努力してくれるのは嬉しいけど、ちょっとでいいのよ。ありがとう、色々考えてくれて。私もちゃんと、南海先生と陸奥守くんに、肥前くんをくださいって言うわね。式にも出てもらいたいし。(思慮深い彼の存在はいつだって頼もしく、間を置いた返事も様々な考えの末であろうと思われた。自分から挨拶をするならば、彼ら二人であるのは疑いようがなく嬉々と語る。必要なとき以外でも愛称で呼ばれる可能性があるのは、少しだけくすぐったかった。悲しい知らせに気落ちするも、差し伸べられる救いの手に目を輝かせる。)すごいわ……非常食を備えてるなんて……。魚の干物をいただいてもいいかしら、それに合う味噌汁を作るわね。――じゃあ、そろそろ帰りましょうか。(名残惜しげに彼から離れるも、瞳だけは最後まで離しがたく、つい見つめてしまったかもしれず。そうして歩き始める前には、とびきりの笑みを贈る。門前まで、という彼との口約束は破ってしまおうか。門をくぐって、その後も不都合なければそのまま繋いでいたかった。彼から離そうとするならば素直に指をほどくつもりではいるし、本丸の皆が目にしたとて訊ねてくることはなかっただろう。多少、温かな目を向けられるかもしれないが。ふたりきりの夕食をいただきながら、彼とのしあわせで特別な日々が、この先もどうか長く続きますようにと願った。)

07/03 13:42*255

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(首を振られてしまえばこちらは眉をしかめて、自分が傷つけぬようにと意識せねばと思うばかり。ひとを癒すだなんて心得のない刀ではあるが、彼女のためを思う己なればこそ叶うことが、どこかにあるのかもしれない。自分でも都合のいい考えをしていると思うが。)…おう、……(今から緊張してきた、という風に軽く視線をそらしてしまったあたり人付き合いになれていない刀にすぎているだろうか。)そりゃ、あんたはそういうだろうけど。…これまであんたを大事に育ててきたご両親から譲り受けるんなら、筋は通すべきだろ。…安心して、託せるような男でいたい、とも、思ってる。…いや、先生も陸奥守もべつにおれの保護者ってわけじゃねぇんだし、それはいらねぇんじゃ、(互いに独立はしている関係、のつもりだ。仲間として信頼はしているとはいえ、それを口に出すこともそうそうない。とはいえ彼女の様子が嬉々としたそれであるために無理に引き留めるほどでもない温度ではあるものの。)……出陣帰りに腹が減ることもあるんだ、たまに。…そりゃ楽しみだ。よろしく頼む。ああ。……今日は、ありがとう、鈴。(軽い笑みとともに楽しみを表明して、時に視線をそらしながらも時に彼女に注ぐ視線ににじむ愛おしさはもはや隠しようもないだろう。門前まで、を超えても互いに手放しがたく、本丸の皆もそ知らぬふりなのか、いざ対面することもなかったものだから。本丸でも得られた二人きりのひとときは、どうやら仲間たちの察知能力の表れだろうか。翌日には脇差仲間からにやにやと祝意を向けられるかもしれないなだなんて、平穏な予測をする。この本丸で、彼女にこそ与えられたすべてを。彼女を守り続けることで返していきたい。この愛おしさを、きっとこの身折れて朽ち果てるまで抱え続けられる幸福を胸に。)

07/03 21:15*260