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(よく晴れた昼下がり。先日誉を10個獲得したことで、審神者から褒美は何が良いかと聞かれた時、一瞬何を望もうか悩んでしまった。今までにも幾度となく聞かれた言葉、その度にやれ酒が欲しいだ、スコップを買ってくれだ、他愛のない願いを口にしてきたのだが、此度は、違う願いを口にした。「……なあ、その…一緒に出掛けないか?…あ、いや、別に変な意味じゃあないぜ!?」思わず保険を掛けたけれど、悩みに悩んだ末に続けた言葉は、「……変な意味じゃあない、が、…二人きりが良い。…どうだい?」ほんのりと赤く染まった目尻と、真剣な眼差し。今までに幾度となく飲み込んできた言葉を、今回こそはと勇気を振り絞って口に出したのは、数日前のことだ。そうして迎えた当日、緊張で口から心臓が飛び出そうだなんて、全く情けない話だ。昨夜は寝不足で若干顔色も悪いが、それは普段から色白の鶴丸ならば違いも目立たないだろう。二人連れ立って向かった先は万屋街、特に目的地は決めておらず、)…主は行きたい店はあるかい?もしないんだったら、俺の行きたい店に付き合って貰ってもいいか?一人じゃ行き辛くてな、迷ってた店があるんだ。(そう、頬を掻きながら問い掛ける。彼女の返事次第だが、是と答えてくれたなら、行き先は何とも可愛らしい小間物屋だ。)

06/17 00:22*3

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(――誉のご褒美でよくあるのはあれがほしい、これが食べたい、現世に遊びに行きたいと言う物が多かった気がする。だから、共に出かけるというのは初めてのお願いだった。軽快な彼には珍しく少し口ごもった様子に緩やかに首を傾げたのも束の間、続く言葉にぱちと瞳が一度、二度と瞬きを繰り返す。「えっ、あ…そ、そうよね、うん」深い意味はない、でちょっと浮ついた心が少しだけ落ち着いて、更なる言葉にまた跳ねる。何とも忙しい情緒は―まぁ本人はうまく隠したつもりだが大体は顔に出ている。「…それって、…っううん。なんでもないわ。もちろん、構わないわ。…出かけましょう、…ふたり、だけで」すすっと視線を下げて、静かな声が応じた。耳が熱い気がしていた。――そうして迎えた当日。「清光、これで可笑しくない?」「髪も大丈夫?」と真白い平安太刀を恋い慕っていることを含めて全てを打ち明けている初期刀に、いつもよりも少しだけ気合を入れた格好を確認してもらって彼の前へ向かう。「…鶴丸、具合悪かったりしない?」心配性な性分は刀剣たちの微細な違和感を捕まえては、じっと整った顔を見つめて首を傾げる。何ともないと言われればそれなら言い、と引き下がりはするけれど。)…ふふ、鶴丸のご褒美なんだもの。あなたの行きたいところに行きましょう?(柔く笑いながら頷いて―訪れたのは小物問屋。随分と可愛らしい雰囲気だった。店構えと彼を交互に見比べて―「…まぁ、似合いそうだけど」なんてぽつりとした一言の意図は明白だろうか。)

06/17 01:05*5

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(深い意味はないー訳がない。愛する人の子との逢引きである、そりゃ浮かれもする。断られたらどうしようとそればかりで、今までに何度か機会はあったにも関わらず誘えずにいたけれど、ようやっと誘う気になったのは極の50になったから、と言うのもあるし、「いい加減格好良く決めた方が良いんじゃない?今の鶴さん格好悪いよ」と助言と言う名の苦言を貰った所為でもある。普段の内番着でのお出掛けのつもりだったのも、馴染みの刀に止められた所為で軽装だ。少し肌寒いが仕方ない。)え?…あ、ああ、大丈夫だ!はは、まあ、なんだ…ちょいと楽しみでな、昨日はなかなか寝付けなくて…。(あっさりと見破られては「主には敵わんな」と苦笑する。ただじっと見つめられると気不味いのと気恥ずかしさで、視線は泳いで。)そうか…?じゃあ、今日は一日俺に付き合ってくれ、必ず驚きの一日すると約束しよう。(快諾してくれた彼女に笑みを浮かべて、じゃあ行こう!と歩き出す。小間物屋の店内は可愛い物で溢れており、普段ならば足を踏み入れることはまずない場所だ。)…おっと聞き捨てならないな、誰が似合いそうだって?言っておくがな、此処に来たかったのは君の…、……あー、いや、そうじゃなくて。普段行かない店にこそ驚きがあると思って、だな。(妙に照れ臭いのは、逢引きを意識し過ぎている所為もあるだろうし、今日の彼女が普段以上に綺麗なのも、一因に違いない。)

06/17 01:45*8

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(何度も繰り返し確認する主に「ああもう大丈夫だって、デート楽しんできて」と背中を押した―というか殆ど蹴り飛ばすような勢いで送り出してくれた初期刀である。デート、の単語に妙な意識をしてしまうのは―秘めているつもりの恋心ゆえに。)…そう、なの。…鶴丸も、だったのね(ぽつりと零す一言は果たして彼の耳に届いたかどうか。化粧で隠した目元にはうっすら隈が出来てしまう程度には、そわそわとして眠れなかったなんて―言葉にするには照れが勝ってしまうから、静かな返事だけで応じた。視線は伏せたけれど僅かに綻ぶ口元が、同じような事を思ってくれていたと言う事実を喜んでいる。「ええ、期待しているわ」笑みが見られると嬉しくなる。ほんのりと暖かくなる胸に自然と緩む瞳で)あら、自覚がないの?美人なのに(くすくすと笑う口振りは冗談の響きを帯びている。「うそ、冗談よ。…似合うとは思うけどね」とつなげて―彼の言葉の続きを待ったけれども。君の、何だろう。と瞳が問い掛けるようにじっと見つめるけれど、その先が無ければ無理に促すこともしない―気にはなるけれど、聞いても良いのか分からなくて。)…じゃあ、今日は鶴丸の新しい驚きを探す日、かしら。楽しそうね(ちょっとわくわくするような響きに僅かに瞳が輝く。可愛らしい小物が並ぶ店をぐるりと見回す。自然と白や銀を使ったものへ視線が行ってしまうのはお察しだ。「あ、鶴。」と視線が止まったのは千代紙の折り鶴を模した簪。よくよく同じようなシリーズが並んでいる―)綺麗ね(折り鶴と鶴丸と、どちらにも視線を向けて笑う。)

06/17 10:50*14

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バレないと思ったんだが、やっぱり君の目は誤魔化せんらしい。……なぁそれは、君も今日のこと楽しみにしてくれていたのだと、そう思っても良いのかい?(ぽつりと漏れた声を幸いなことに聞き取れたなら、じっ、と視線を伏せてしまった彼女の顔を見つめて問うて。同じだったと、期待しても良いのだろうかと瞳には熱がこもる。その口許が綻ぶのを見つけては、ぶわっ、と次に熱が灯ったのは彼の白い肌だ。)おいおい、勘弁してくれ。その言葉は三日月にでもくれてやるから俺には、あー…主、その小悪魔っぷりで俺を驚かせるのも大概にしてくれよ。こういう店が似合うのは、主の方だろう。(とびきり美しくて可愛い、なんてのは惚れた欲目もあるだろうが。少なくとも、男の自分よりは間違いなく彼女の方が似合う。不自然に途切れた言葉の続きは飲み込んで、咳払いで誤魔化して。)ああ、君との驚き探しも楽しいと思ったんだ。こういうのは、一人より二人の方が良いだろう?(それに今日は、彼女の好みを把握するという目的もある。わざわざこんな可愛い店を選んだのも、その為なのだから。)鶴?…ああ、確かに鶴だな。(鶴の、簪。何気なく手に取って、それから彼女の髪へと徐にそれを近付けて、ふ、と笑みを溢した。)確かに、綺麗だな。君によく似合うと思うぜ。

06/17 16:31*21

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……、…。…なかなか寝付けないくらい、には(至って静かに、穏やかに応じたつもりである。さらりと澄ました顔で―実態は言うまでも無く赤く染まった耳と頬、上擦った声が何もかもを物語っているわけで。「三日月はー…黙って受け入れそう、美人も」大らかと言うかなんというか、緩やかに笑ってそうかと頷きそうな気がしてちょっとわけ笑ってしまう。)驚くの好きでしょ?…それに普段驚かされるんだもの、たまにはいいじゃない(少し困ったような様子が何だか普段と違う。それを見られたことが嬉しいから、ついつい調子に乗ってしまうのである。口元を隠すように手を添えながら少しだけ笑って「小悪魔は心外だけど」と付け足した。)そうね、普段見つからないような驚きが見つかるかもしれないわ。…今みたいに(まぜっかえすような言葉を付け足して「ね?」と首を傾げる。彼が楽しそうにしていると、それだけで幸せな心地になるようになってすでに数年。何とも気の長い話である。簪を取った手がそのまま寄せられて、色素の薄い髪へ添えられる。)そう?…色んな色があるみたいだけど、…どの色がいちばんいいと思う?(千代紙を模しているから、単色ではないけれど赤系、青系、黒や白と割と彩り豊かに並んでいる。「鶴丸は、赤が似合うと思うけど」なんて戯れに笑いながら赤い簪を彼の方へ掲げて見せて。)

06/17 19:54*28

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そ、うかぁ…君も俺と同じなんだな。嬉しいぜ。(必死に動揺を隠そうとして、それでも隠しきれずに滲む姿だったから。指摘はしないものの、だらしなく頬は緩むばかり。「だろう?だから、黙って受け入れそうな奴に言っておいてくれ」そもそも自ら天下五剣が一美しいと名乗る彼なので、本当に何も気にしなさそうだが。)参ったな、確かに俺は驚かされるのも嫌いじゃないが…主には、驚きを提供する側でありたいんだ。君の驚いた顔と笑った顔が俺のお気に入りなんでね。(全くいつだって振り回されっ放しである。ただ小さく笑う彼女の横顔を見ているだけで、心臓を鷲掴みにされたようにきゅう、と締め付けられるのだから、恋というものはほとほと厄介なものだ。)…蒸し返すなぁ、君も。まあいいさ、どんな驚きがあるかは少しずつ確認していこうじゃないか。それこそ君の腰が抜ける様な驚きも待っているかもしれないしな。(首を傾げる姿に、「だな」と苦笑で返す。不自然に跳ねる心臓の音が彼女にバレてしまわないかだけが心配だ。)どんな色もよく似合うとは思うが…俺なら、君には白と金を使ったやつが似合うと思う。薄紅なんかも良いとは思うが、…金色が、似合うんじゃないか。(さり気無く己が瞳の色を混ぜる辺り、彼女に想いを告げてもいないのに独占欲の発露が見られる。彼女の言葉と、掲げられた赤い簪には「赤く染まって鶴らしくなったかい?」とおどけて笑うのか。)

06/17 22:33*35

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(緩ませた表情を横目にちらりと見やって―じわりとこみ上げる恥じらいやら喜びに表情が綻ぶのを止められない。これですまし顔をしている心算だというのだから、甘いものである。「…後者は兎も角、前者はあんまり趣味がいいとは言えないんじゃないかしら?」と言いながらも、どこか楽し気な笑み含みの声になる。だってそうだろう―確かに大小驚かされることは多数あれども、彼のもたらす驚きはいつも優しく楽しいもので、ふとした瞬間に思い出しては笑みが浮かんでしまうような類のものばかりだ。もちろん、これは驚かせてくる相手が彼だからという理由も大きいけれども。)…うっかり腰が抜けて動けなくなったら、責任をもって本丸まで連れてかえってね(さて、一体この先に何が待っているのかは未知数。けれど困ったようなことにはならないだろうとは思っているし、例え困るようなことがあっても彼がいれば大丈夫だろうという信頼もある。ぴっと人差し指を立てる仕草で勝手に取り付けておこうか。並ぶ簪の中から金色が多く使われたものを一本取り上げる。金色の折り鶴と彼の瞳を交互に眺めて―)鶴丸の色ね。似合う?(ためしに髪に差して、誉め言葉を強請る響きで問いかける。綺麗な金色と白、其れが自分に似合うのなら、こんなに嬉しいことはない、と鼓動が弾むのを止められない。)ええ、とても。でも流石に簪はだめよね。…何か、赤い物で鶴丸に似合うものがあればいいんだけど(と自然と彼に贈れそうな物を探してしまう―)

06/18 00:39*45

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(彼女の言葉一つで気分は忙しく浮き沈みを繰り返す。まあ大概浮き上がるばかりで沈むことはないのだが、心が躍るのも、心臓が煩いのも、全部彼女だからこそ。彼女の言葉にふ、としたり顔で、)君自身は知らないかもしれないが、君の笑った顔はとびきり可愛いんだぜ?(だからこそ、提供する驚きは笑顔を届けられるものであれ、と意識している。審神者部屋の天井を風船で埋めたり、廊下を向日葵だらけにしたり、…長谷部の寿司だけ寿司に見える練り切りにしたり。)任せろ、主一人くらい、俺だって抱えて帰れるさ。(この鶴丸、驚き提供のために見た目よりも筋肉質である。それに、本当に困ったことが起こる前に、彼女の身だけは守ると決めているから、早々腰が抜ける事態には発展しないと思いたい。何にせよ、最優先が彼女なのは間違いないのだから。鶴以外にも、花や蝶を模した物から、単純に玉簪まで、種類は豊富だ。他の鳥を選ぶのは論外として、鶴以外を選ぶ選択肢もなくはない。)んん…っ、勿論、よく似合っているさ。(これは素なのか天然なのか?褒めて欲しそうに見つめる彼女に、かわいい…と喉の奥で声なき声が漏れる。咳払いで誤魔化しつつ、彼女の視線の先を追うように、ぐるりと店内を見回しては、)…匂い袋も扱ってるんだな。白壇に伽羅に…はあぶ?……ああ、西洋の香草か。袋と中身、それぞれ選べるみたいだぜ、主ならどの匂いが好みだ?(これなら、赤い袋もあれば、白に金の刺繍をした袋もある。好みを探る為にも、何を選ぶか興味津々で窺って。)

06/18 13:41*61

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かわ…っな、え、……~っ、あ…ありがとう。…その、…鶴丸がそう思ってくれるのは、…うれしい(それは突然の爆弾だった―少なくとも娘にとって。冷静も落ち着きも、最初から無かったみたいに霧散して消え失せて、残ったのは顔を真っ赤にしたまま狼狽する姿だけ。ぱくぱくと戦慄いた唇がようやく言葉を絞りだすまで数秒、何とか声にしたお礼は、笑ってしまうくらい動揺していたことだろう。流石に顔が赤い自覚もあって、ぺたりと片手で頬を隠すように押さえたけれど、まぁ隠しきれるはずもない。――過日の悪戯を思い出して、時々笑ってしまう。あの時の向日葵が綺麗だった、とか、長谷部に思い切り追いかけられてたっけ、とか。そんな風に日々が明るい思い出で積み重なっていくのも彼のおかげだ。「ふふ、さすがわたしの鶴丸国永。頼りにしてるわ」迷いもない言葉に寄せる信頼は大きい。勿論、本丸の全員に信頼は置いているけれど―彼は別格である。)それなら、良かった。似合わなかったらちょっと凹んじゃうところだったもの(彼の色が似合う、と彼自身が言ってくれたならほっと息を吐き出して、緩めた表情ははにかむように笑みを浮かべている。照れ臭いような、嬉しいような。幾つかの感情がないまぜになっていただろう。)あ、可愛い。…いろんな香りがあるのね。ラベンダーもいいけど…(一つ一つをそっと香ってみる。ふわりと漂う香りを試してみてから「…これ、好きかも」と手に取ったのは「蓮」と書かれたものがひとつ、もう一つには「桜」と書かれている。)鶴丸は?好きな香り、あった?(彼はどんなものが好きだろう、と好奇心のままに。)

06/18 18:21*73

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お?照れてるのかい?いいな!その表情は新しい驚きだ。(若干からかい交じりの口調だが、冗談なんかではないのは、隠しようもなく赤くなった顔で察せる筈だ。折角格好良く決めた筈なのに、やっぱり照れが勝ってしまって最後まで貫き通せなかったのだから情けない。次は何をしよう、どんな驚きが良いだろうか、勿論そんなことばかり考えている訳ではないけれど、彼にとってはそれも日課の様なもの。それで彼女の笑顔を見ないと元気が出ないのだから仕方ない。勿論、長谷部には毎回反省文を書かされているけれど。「…ああ、そうしてくれ。主が信じてくれるんなら、俺は何時だって驚きの結果を齎すぜ」何気ないその一言が何よりも嬉しいなんてのは、流石に本丸の刀全てに同じことが言えるかもしれないが。)似合う、本当に似合ってる、…ああ、まったく、(早く誘うべきだった。極になる前だって10個貯めたことはあるし、極後だって然り、臆病風に吹かれてずっと次こそはと先延ばしにしていたが、その結果がこれである。こんな可愛い姿を今までずっと見逃してきたことに後悔しかない。)ぽぷり?に、かもみぃる…何だか馴染みのない名前が多いが、香りは悪くないな。……お!これ、歯磨き粉の匂いがするぜ。(そう言って持ち上げた袋は、ミント、と縫い付けられている。彼女が好きだと言った蓮と桜も匂いを確認しようと彼女の手元へと顔を近付けて、)俺もこの香りは好きだが…うん、こっちの方が好みだな。(つい、と持ち上げたのは藤の香りの袋だ。)

06/18 21:10*81

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…っもう(揶揄わないで、と言おうとして―黙りこむ。だってその表情を見れば分かってしまう、冗談で口にした訳では無いことくらい。ますます熱くなりそうな頬を隠すように顔を背けて視線を逃がした。ここが本丸であったなら多くの刀たちに他所でやれ、とか思われそうな場面だったかもしれないが、幸いなことに今は二人だけである。例えば、少し落ち込んだ時とか元気がない時にも自然と心が浮き上がってくるような、そんな優しい驚きが本丸には溢れている。怒っている刀剣男士もいるけれど、あれも殆どお約束みたいなもので本気で怒っているのは時々だって知っているから微笑ましいものだ。「じゃあ、次の演練でも驚きの勝利を期待してるわ」と笑う。最近は彼に第一部隊を任せていることも多い、近い演練の時にも部隊長をお願いする可能性は高かった。)…あんまり言われるとちょっと、恥ずかしいわ。…調子に乗って金色の細工が増えてしまいそうよ(しっかりと繰り返しで太鼓判を押されると、何だか少しだけ面映ゆい。擽ったそうに小さく笑いながら緩む口元を指先が隠した。―こんなに嬉しいこと続きでいいのかしら、なんて思わず考えてしまう。彼のご褒美のはずなのに―自分ばっかり嬉しくなっていないだろうか、なんて。)心を落ち着かせる効果もあるのよ。…歯磨き粉?…ああ、薄荷ね(歯磨き粉、の単語に思わず笑ってしまいながら、すっと鼻腔を抜ける清涼感を感じる。そうして彼が持ち上げた匂い袋に顔を寄せて―)…いい香り、落ち着くわ。…うん、鶴丸にもよく似合いそう。…ねぇ、これ、わたしが買っても構わないかしら(彼が気に入ったと言うのなら―ひとつ、贈り物をしてみたかった。)

06/18 23:47*89

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…なあ、頼むから、そういう表情をあまり他所で晒さないでくれよ。どうにかなりそうだ。(黙り込んだ彼女が背を向ける直前に見えた表情を、他の誰かに見せるなんて、到底許容出来そうもない。脳内燭台切が頑張れと五月蝿く囃し立てるのを頭を振って追い払い、これ以上の口説きは一旦控えようか。自分も照れて耐えられない。みんな優しいから受け入れてくれるし、長谷部は怒っている方が面白いとは、なかなか酷い事を考えている訳だが、本気で怒らせた事は数えるくらいのものだ。「任せておけ、主に恥をかかせることだけはしないさ」その上で、あっと驚きを提供出来るかは、彼の力量次第。ただ、伊達に隊長を長くやっている訳ではない。)おっと、増やすんなら俺に相談してくれよ。自分で買うんじゃなくて、贈らせてくれ。(だってそうだろう、これで金色の物を彼女が嫌がらない事が確認出来たのだから。彼女に自分が贈った物を身に付けて欲しいと思うのは、当然の願いだ。)そいつはいい、君は存外顔に出るしなぁ。…うん?みんと、というのは薄荷のことか。(言われてみればそうかもしれない。今朝も洗面所で嗅いだ匂いの正体に気付いては、へえ、と感心したように。)はは、俺にも落ち着きが出るかもな。そりゃあ主が欲しいんだったら買っても…あ、待て、俺が買う。俺から君に贈らせてくれ。(彼女の言葉を、彼女自身用に、と解釈してそんな言葉を。指摘が入るまで、勘違いには気付かないだろう。)

06/19 13:19*104

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……。…無自覚でやってるならとっても性質が悪いわ。(こんな気持ちも、彼が言う所の“そういう表情”も全て彼が原因だと、分かっているのだろうか。なんてちょっと八つ当たりみたいな気持ちで、拗ねた口ぶりがぽつりと零す。「あなたのせいなのに」という小さな一言がせめてもの反撃のつもりだった。逸る鼓動を落ち着かせるように心臓の上に手を当てて深く呼吸を繰り返した。長谷部が彼に怒るのも本丸の風物詩の一つ、なんて。胸を張るような台詞にこくんと一つ頷く。信じている、と表情が物語るだろう。)…そうね、じゃあどうしても欲しいものがあったら鶴丸に相談するわ。でも貰ってばかりも悪いわよね(彼からの贈り物を身につけられたら―どんなに嬉しいだろう。そんな悪いわよ、と言うのが正しい主の在り方かもしれないけれども―恋心に揺れる身には断るなんて出来やしない。嬉しそうに口元を緩ませた。顔に出る、の言葉にぴたりと止まる。)…そんな、言うほど出てないでしょう…?(まさかそんな、と言わんばかり―何せ本人は隠せている心算なのである。今だって動揺を隠せていないと言うのに。「日本と西洋で呼びかたが変わるけど同じものなのよ」と他にもいくつかのハーブを指さして、例を挙げる。)落ち着いた鶴丸にも興味はあるけど…。…え、あ、そうじゃなくて…。…そうだわ、じゃあ、これを買って?(勘違いに気づいて訂正しようとして少し考えると―白地に金色の刺繍が入った匂い袋を手に取る。香りは藤だ。それをそっと彼の手に乗せる。「…そうしたら、こっちをわたしから、あなたに」もう一つ、赤地に銀色の刺繍の匂い袋を自分の手に乗せた。)

06/19 17:25*114

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何か言ったかい?(きょとん、と瞬いて聞き返すあたり、此度の呟きは拾えなかったらしい。あなたのせい、なんて言われてしまえば、彼女を拗ねさせている自覚はあるものの、困ったことに嬉しくなってしまう。「はは、そいつは悪かった」と軽い調子で返すが、そこに反省は見られない。)貰ってばかり、ということもないだろう?俺だっていつも主には色んなものを貰ってるぜ?これはそのお返しだな。(確かに物を貰ったかと言われると、否や。けれど彼女には沢山貰っているのだ、優しい言葉、確かな信頼、心温まる笑顔に…酷く胸を騒がせる恋心も。表情を見るに断られることはなさそうだから、これから贈り物の数が増えるのは目に見えている。)もしかして気付いてないのかい?外だとそれなりだが、本丸だと大体緩んだ表情しているよな。動揺してる時も分かり易いぜ。(多分、古参は気付いている。敢えて指摘するのは彼くらいだろうが、「今だって顔に出てるぞ」とつん、と彼女の頬を突こうとし。「面白いもんだな、統一すれば分かり易いだろうに」彼女の指の先を追いつつ、説明に頷いて。)破天荒な俺じゃあ不満か?…こいつが欲しい訳じゃあないのかい?うん?こっちの方が良いのか?(掌に乗せられた匂い袋、その香りは先程彼女が好きだと言ったものとは違うようで。それでいて、もう一つ彼女が手にした匂い袋に、あ、と何かに気付いては頭を掻いて。)…だったら、俺のは蓮にしてくれ。くれるんなら、君の選んだやつが良い。(中身の指定をしては「構わんだろう?」と問い掛ける。最も、揃いの香りが良いと言うことならば、直ぐにでも覆す気なのだが。)

06/19 19:55*117

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(言いたい事は色々あったけれども―言及すると自分が墓穴を掘るだろうことは想像に容易である。物言いたげに少しだけ唇を開きかけたけれど、結局は口をつぐんだ。「…そんなに色々あげてたかしら」なんて首を傾げる。確かに誉のご褒美に、と欲しがられたものは与えてきたけれど―それは彼の当然の権利のものだから、あげたと言う感覚は薄い。自分の方こそ驚きや喜び、あとは―ちょっと戸惑うような甘さを含むときめきを貰ってばかりのような気がするのに。)…ちゃ、ちゃんと普通にしてたはず…。落ち着いて話をしていたはずだし…(自分でも、ちょっとばかりもしかしてと思っていた節はある。だからこそこうして動揺しているわけで。けれどそうですね、と認めることも難しく指摘と共に頬に彼の指先が触れれば「…もっとしっかりしなきゃ」と決意を改めるようにきゅっと唇を引き結んだ。)あら、どんな鶴丸だってわたしの大切な一振りだわ。…だって、鶴丸は…藤が気に入ったんでしょう?(―好きな人の好きなものを選ぶだなんてベタ過ぎて、さすがにあからさまだろうかと思えば自然と頬に熱が登る。それでも、彼に好ましく思ってもらえる要素がひとつでも増えるのなら、それを選びたくなるのが恋心と言うものだろう。)…え、えと。…あなたが、それでいいなら(互いが好きだと言ったものを贈り合う、という事実に鼓動は否応なく跳ねる。それぞれひとつずつ購入したのなら「…じゃあ、これは鶴丸に」とその場で差し出そう。簡易的な包装は贈り物らしさはあまりないかも知れないけれど。)…お守りほどではないかもしれないけど、少しは何かあるかもしれないし(なんて。)

06/19 23:50*125

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(どうにも自覚の薄いらしい彼女の言葉にくくっ、と肩で笑って、「自覚がないのも良いところだとは思うけどな、…本丸の全員が、君には沢山のものを貰ってると思うぜ」自分然り、仲間も然り。貰った分を返したい、与えたいだけなのに、彼女はそれを上回る勢いで与えてくれるから、何時まで経っても返しきれやしない。)余所行きの君と、家での君とでは、大分違うもんだ。なぁに、演練相手とかにはバレてないだろうし、良いんじゃないか?(その少し抜けているところが可愛いと言うのに、一生懸命意識改革している姿に、無言でつんつん、と頬を突き続ける。触り心地が癖になったとかでは、ない。)…また急にそういうことを…いや、今のは俺が悪いな。主ならそう言ってくれると、ちょっと期待していたし。まあ、確かにそうなんだが…(これから毎日彼女から自分の好きな香りがするのかと思うと、それだけで心臓が早くて顔が熱い。けれどそれは自分も同じこと、選んだ香りは彼女の好みの品で、そこには勿論、毎日匂いを確認しに来てくれたら良いのにという下心がある。彼女の指定する袋に藤の香を詰めては、其方を買い求めて。)良いも何も、俺がそれが欲しいんだ。(差し出された包みを受け取っては、大事そうに抱える。同じく彼女に差し出す包みには、当然彼女指定の匂い袋と…金の折り鶴を冠した簪が一本、紛れ込んでいる筈だ。)ははっ、毎日つけたいのはやまやまなんだが、戦場じゃあ血の匂いと混ざって酷いことになりそうだな。けど、大事にするぜ。君の選んだ物だからな。

06/20 01:23*128

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そう思ってくれているなら、嬉しい(危険な戦いに身を投じ、歴史を守ってくれている彼らに自分が出来ることは多くはない。だからこそ―自分の元に顕現してくれた刀剣たちを大切にしたい、という気持ちは強い。彼らに何かを返せているのならそれは喜ばしいことで表情を綻ばせた。)…清光にはバレてるかなって思ってるけど、まさかそんな広範囲だとは思ってなかったわ(むぐ、と何とも言い難い表情で眉尻を下げる。つん、と頬を突く指先を捕まえて「悪戯な指はこれかしら?」なんて拗ねたようにじとりと彼を見上げ――てから「…こういうのが冷静っぽくないのよね」なんて今更気づいたように、笑う。)……鶴丸の好きな香を持つのは、困る?(なんて―困らないって聞きたいだけの問いかけだった。明確な想いは少しも口に出せない癖に、こんな言葉ばかりついつい零れ落ちるものだから―主さぁ、いい加減告白したらよくない?と初期刀にあきれ顔で言われるのである。互いに包みを交換したつもりが、自分が受け取った方には匂い袋ばかりでない重みがある。そっと包みを覗けばそこには金色の鶴がいる。)…、…ありがとう。わたしも大事にするわ(そっと宝物を抱えるように両手で抱くと、嬉しそうに口元を綻ばせた。ほんのりと頬が赤くなるのは仕方のないこと。)鶴丸、もう少しこのお店を見る?それとも次の驚きを探す?(何度も包みを確認しながら、次はどうしようかと問う―)

06/20 11:35*134

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はは、俺達皆んな、主には感謝してるんだぜ?主の為なら何でも出来ると思うくらいにな。(使命の為、役目の為、歴史の為…どれほど耳障りの良い言葉を並べたって、本当に嫌なら拒絶だって出来ない訳じゃない。それを頑張れるのは偏に、主の為、だ。)最近来た奴らはまだ気付いてないと思うが…良いじゃないか、そういう素の表情を見せてくれる方が、俺達も嬉しいもんさ。(からからと笑い声響かせる。彼女としては不本意でも、刀からすれば主の素直な表情は嬉しいものだ。掴まれてしまった指に、「嫌だったかい?」とからかい混じりに告げるものの、これだって怒られないと確信しての行動である。)…君は狡いなぁ、困る訳ないだろう。常に身に付けててくれよ。(ほんのりと目尻を赤く染めては、あー…とあらぬ方向に視線を向けて。ここでまた、燭台切の言葉を思い出す、「格好良く決めないとね」と送り出されたことを。…今の姿は、格好良いとは程遠そうだ。)さてな、もう少し見ても良いんだが、…時間も丁度良いし、昼餉でも食いに行くかい?買い物の続きはその後でも良いだろ、時間はまだあるんだしな。(ちら、と見上げた店内の壁に飾られた時計は正午を指そうとしている。今ならば店もそれほど混んではいまい。「主は何が食べたい?」そう問い掛けては、一先ず店を出ようと扉を開けて、先に潜れと言うように促すのか。)

06/20 21:45*143

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わたしも、感謝してるわ。…感謝の気持ちを込めてお土産を買って帰ろうかしら(そんな風に思ってもらえるのが、ただ嬉しい。祖父に憧れて志した道は、今となっては自分自身の生きる道となった。そこに寄り添ってくれる刀たちがいるのは何と幸福なことか、と表情を綻ばせた。)……頼りない主じゃ、みんな不安に思わない?(就任から4年経ったとは言え、歴戦の先輩審神者たちと比べればまだまだひよっこの域は出ない。だからこそ、少しでも頼れる主でいたいと言う気持ちもあり―けれど、そのままの自分でも構わないと言われるのは、くすぐったくも嬉しい。「子ども扱いみたいでいや。」なんて、拗ねた口ぶりで告げるとつんと顔を逸らす真似をする。「わたし、もう大人よ?」なんて―大人になり切れていない証拠みたいな台詞は、冗談交じりを分かっていて淡く微笑んでいた。)…大切に持っているわ。ふふ、なんだか鶴丸のご加護がありそう(ふわりと藤が香るたびに彼を思い出してしまうのは―多分、いや、かなり心臓に悪い気もするけれど―薄く頬を染めて大切そうに懐にしまう。簪も大切な時に使おうと決める。)そうね、あまり混む前にお店入りましょうか。…ありがとう(扉を開けてくれたことにお礼を告げて先に潜る。「そうねぇ…今日の厨当番は燭台切だし、夕餉はきっと洋食だと思うから…さっぱりと和食にしましょうか」と口元に手を当てて思案顔。)鶴丸は?お酒がある方がいいかしら(と周囲のお店を眺めながら―)

06/21 00:48*151

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いいな、皆んな喜ぶだろうし…今日は俺が主を独り占めしちまってるからなぁ。詫びも兼ねて、俺からも用意させてくれ。(そりゃあ本丸の全員に筒抜けの恋心とは言え、彼女を主と慕っているのは全員同じだから、今日のことは狡い!と文句を言われもした。言われたけれど、絶対に譲らなかった訳なのだが。)うん?顔に出るのと頼りないのとは無関係だろ。いざと言う時、君の判断が的確で信頼出来るのは、誰よりも俺が一番よく知ってるさ。(それこそ初期刀を除けば一番彼女を見てきたと自負している刀である。確かにまだまだ歴代主と比べて戦術的に劣る部分はあるだろうが…彼女は十分に頼もしい、己の主だ。拗ねた口ぶりも可愛いものだから、ほんのりと照れの混じる口調で、「子供扱いしてるつもりはないぜ?」これは本当で、「…じゃあ、大人扱いしてやろうか?」これは、冗談。と言うより、頷かれたところで彼に実行出来る筈もない。)待ってくれ、そうか加護…それ二、三日俺に預けちゃくれないか。(渡したばかりの包みに掌を向けて。暫し身に着けていれば神気が移るかもしれない、とは言え取り上げるのも忍びないが。)なに、今日はえーと、何て言ったか…そう、えすこーと!しっかりやれと釘を刺されてるんでな。(誰に言われたのかは明白である。「光坊の作る飯は美味いし、被らん方が良いか」ふむ、と彼女の言に頷いて、同じく店を順に眺めては、)主が一緒だってのに、俺だけ飲む訳にはいかないだろ。君が付き合ってくれるってんなら別だがな。(「酒を飲むならあそこが良い、刺身定食が美味いんだ」と指差す先には、営業中の旗をはためかせる普通の定食屋が一軒。勿論、酒がなくとも楽しめる店である。)

06/21 01:34*153

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…じゃあ、一緒に選びましょうか。何がいいかしらね(こんな些細な事でも共有できることは嬉しいからついつい声が少し弾んでしまうのは否めない。多くの刀剣の主としては―あまり良くないかもしれない、たった一振りを特別に据えてしまうことは。それでも止められないのが恋心と言うものだけれども。――彼の言葉に、ぱち、とゆっくりとした瞬きを二度、三度。それからじわりと湧き上がる喜びに表情がほころんでいく。それはまるで花開くように。「…鶴丸に認めて貰えるのが、いちばん嬉しい」と小さく告げる声は分かりやすくも歓喜に満ちていたことだろう。)それってどういう…。…ううん、やっぱりいいわ。(大人扱いとは具体的にどういうことか、と尋ねようとして思いとどまる。心臓が持たない気しかしなかった。「…大人扱いは、もうちょっと…その、心の余裕が出来てからお願いするわ」でも、いつかは―なんて気持ちもちょっとあるから、ついそんな言葉が付け足された。)…構わないけど。…じゃあ、私も預かってもいいかしら。…そんなに何かが出来るわけでは、ないかもしれないけど(言いながら包みを彼に差し出す。お守りのように霊力を込める事が出来るかもしれないし、と少し考えていたりして。エスコート、の言葉に思わず笑みを浮かべて)ふふ、何処の伊達男かしら(なんて、思い付くのは極々数名だけれども、彼にそれを伝えるとしたら思いつくのは一人だけだった。「軽い物なら付き合うわ」折角だから遠慮せずに過ごしてほしい、彼の誉れのご褒美なのだから、と口添える。店に入って席へ着けば彼のお勧めである刺身定食を選んだ。店内をぐるりと見回して―そう言えば少し前に人違いをした時もお酒を飲んだっけ、なんてふと思い出し笑いが零れる。)鶴丸は、よく来るの?

06/21 13:52*164

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皆んな甘い物は好きだよな。甘味が良いんじゃないか?…いやそれじゃあ驚きが足りないな…ここは外れを混ぜた菓子を用意して…。(良からぬ企みに目はキラキラと輝く。尤も、外れ入りを用意したとて、短刀には当たらぬよう工夫するし、外れを引いた物用に別途用意する心算で。一緒に選べるのなら、彼女の分にも驚きを混ぜたいと思ってしまうのは、それも特別だからだ。本心から述べた言葉を、肯定されるだけでなく一番嬉しい、なんて言われてしまえば。ぶわっ、と桜の花弁が周囲に舞い始めて、あ、しまった、と思ったところで止められる筈もなく。)〜っ、君のせいだぞ…。(赤い顔を片手で覆ったところで、ご機嫌な花弁は言葉よりも雄弁だ。)ははっ、主にはまだ早いか。…そんなに慌てて大人になってくれるなよ、ゆっくりで構わんさ。(人の子の時間は短いのだから、とその儚さも愛おしく思っている刀ははにかむように微笑んだ。)ああ、良いな。寝る時も肌身離さず持っていてくれよ、その方がいいお守りになりそうだ。(これは完全なる下心である。受け取った包みを懐に仕舞って、「俺も、寝る時も身につけておくぜ」そう言いながら、自身の包みは彼女へと手渡して。)女性と一緒なんだから格好良く決めろと、この間からうるさくて敵わん。だが、今のは決まっていただろう?(ぱちん、とウインクまでしたところで、今のは気障だったな…と直ぐに赤面する辺りが、この刀の初心なところだ。酒にも一緒に付き合ってくれるらしい彼女に嬉しくなって、「冷酒を一本、猪口は二つだ。甘口で頼む」と店員に告げては、食事は当然同じ物を。)俺かい?前に光坊と貞坊と伽羅坊の四振りで来て以来だな。

06/21 17:29*168

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…外れじゃなくて当たりを仕込む方がいいんじゃないかしら(なんて本来なら悪戯はほどほどにね、と止める立場かもしれないけれど―本丸の皆に秘密で仕込むサプライズと思えば少しだけ楽しそうに思えてしまって。ふわ、と薄紅の花びらが一枚見えたと思った瞬間にはぶわっと舞う。ぱち、と驚いたように瞳を丸くして瞬きを繰り返すこと数度、真っ赤になる目の前の鶴に、思わずふっと笑ってしまった。)…鶴丸も、案外分かりやすいものね。…かわいいひと(なんて、思わず零れた一言は、平安よりある刀に対しては随分不遜な物言いだろうか。でもそう感じてしまったものは仕方がない。舞う桜のひとひらと指先で捕まえて、何処か嬉しそうに笑みを浮かべて見せた。「あんまりゆっくりしてたらおばあさんになってしまうじゃない?」なんて肩を竦めるけれど、焦りはあまり無かった。)……夢でも会えそうね(寝る瞬間にまで香れば、嫌でも意識をしてしまうのは明白だ。なんなら―夢に見てしまうかもしれない、なんて。口にしてからあまりにも乙女じみた思考過ぎて恥ずかしくなって「なんでもないわ」とつなげた。熱い頬をぺたりを手のひらで隠す。)ええ、とっても様になっていた、…けど(続くウィンクに思わず止まる。けれどそこから流れるように少し赤くなるところまでを目撃すると「…鶴丸は、そういうところが本当にかわいいひとだと思うわ。…すごく決まってたわよ、アイドルみたい」なんてしたり顔で褒め言葉を口にする娘が、そもそも真っ赤になっていてはどっちもどっちだ。)相変わらず、仲がいいわね。ちょっとうらやましいくらい(なんて冗談交じりに笑えば、程なく酒と食事が運ばれてくるはずで。)

06/21 23:31*180

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当たりを…そいつは良い!当たった奴の驚いた顔が見られるぞ。(少し特別感のある菓子を五つ程混ぜ込めば、きっと盛り上がる筈だ。その姿を想像しては、楽し気に笑い声響かせて。一つは何とか彼女に当たる様に細工しなくては。…感情の昂りで舞い散る花弁を、上手く抑えることが出来ない。何とか深呼吸しつつ気持ちを落ち着けていけば、少しずつ花弁は枚数を減らしていくだろう。)…ああそうさ、君のことになると俺は感情を隠すのが下手になるんだ。(かわいい、なんて言われてしまうのは不本意だけれど。その言葉が嫌な訳では決してなかった。「大丈夫さ、おばあさんになっても…主の傍に居る」そう言うことではないけれど、離れる選択肢など、ないのだから。)その方が寂しくないんじゃないかい?(かと言って、ふわりと藤の香が漂っては彼女を思い出していては、とてもじゃないが寝れたもんじゃない。しかも可愛らしい言を吐く真っ赤な彼女の姿なんて浮かんだ日には…数日は寝不足が続くだろう。)…なんだ、君まで俺に「何たる無様な」とでも言う気かい?(格好付かないのは自覚済みだが、彼女に指摘されるのは恥ずかし過ぎる。「はははっ、江と一緒にれっすんでもしてみるか?…いや、やはり止めておこう」絶対に、恥ずかしいしついていけない。彼女も赤くなっていることに気付けば、尚の事顔が火照ってしまって、「今日は暑いなぁ」なんて誤魔化す口振りで。)だったら今度は君も一緒に来るかい?月に一度、一緒に外食することにしてるんだ。…伽羅坊は毎回渋るがな。(きたきた、と運ばれてきた食事を前に、彼女へと割り箸を渡して。存外行儀の良い彼は、丁寧に手を合わせては「いただきます」静かに目を閉じて、口にしよう。)

06/22 12:25*195

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折角なら見た目は一緒で開けるまで当たりが分からないと楽しいんじゃないかしら(なんて―まるで秘密の悪戯を作り出すみたいな内緒話にくすくすと笑い声が含まれる。彼は、いつもこんな気持ちで色々驚きを作り出しているのかもしれない、と思えば心がじわりと温かい。)…わたしが、原因なの?…わたし、だけ?(どきりと鼓動が大きく跳ねる音が聞こえた気がする。今日は酷く心を騒がされる言葉が多くて、つい期待してしまいそうになる。その度に抑え込んで、自惚れだと言い聞かせて―でも、溢れる喜びは抑えきれそうも無くて。「…わたしも。」と小さな小さな声が、お互い様だと告げる。此れが同じ気持ちからくるものなら、どんなに幸せなことだろう。「それなら綺麗で可愛いおばあさんにならなきゃね」なんて笑いながら瞳を細める。)寂しくは、ないかもだけど。…眠れないわ、きっと(意識し過ぎて、とまでは言わずとも伏せた視線と赤く染まる目尻が何を言わんやを物語る。「まさか、とっても様になってたわ。…もう一度見たいくらいよ?」ふるると首を振って―アンコールの声は冗談交じりだ。破壊力が高いので出来れば遠慮したい、何方かと言えば。店内は空調が利いていて心地良いけれど―暑いのは同意だった。ぱた、と手で軽く頬を扇いでも赤みが失せた気がしない。)呼んでくれる?…でも、お邪魔にならないかしら。4人だけで話したいこともあるだろうし…(主が居ては気を使わないだろうか、と少し心配そうに首を傾げる。でも興味はあるから「お邪魔じゃなければ、お呼ばれするわ」と笑みを浮かべた。同じ様に手を合わせていただきます。を済ませると、冷酒をお猪口へ注ぐ。)お酌ってあんまりしないから、ちょっと新鮮ね(と笑いながら、彼に差し出す―)

06/22 17:50*199

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それがいいな、見分けが付かなけりゃ誰が当たるかも分からないし。(こうして彼女と悪戯を企むのは初めてのことで、何だかわくわくしてしまう。「一口饅頭とかにして、幾つか包みだけ同じで栗饅頭にしてもらうか」そんな算段立てては、足取りは踊る様に軽く。)他に誰が居るってんだ?…君だけだよ、まったく、こんな感情…まるで人間だ。(励起され、人の身を得て、感情の殆どは彼女に教えられた。愛おしさ、憎らしさ、独占欲もその一つ。つい、と手を伸ばすと彼女の髪を一房手に取ろうとして、上手くいったならば顔を近付けて。至近距離、目を細めて口を開き掛けては閉じるその表情は、酷くもどかし気で。「どんなに皺だらけでも、可愛いと思うぞ?」それは掛け値なしの、本音だ。)…なあ、それは、俺を思い出すからだと、そう思って良いか?(そうだったら、嬉しい。ずっと意識していて欲しいと願ってしまう程に、自分は彼女でいっぱいなのだから、同じでなくては不公平だ。「…勘弁してくれ。…二度目なんてなんの驚きもないだろう?」そりゃあ彼女が心から望むと言うのならアンコールもやぶさかではないが、彼にそれが出来るかと言えば否だ。軽装の合わせをぱたぱたとはためかせたところで、微塵も涼しさなんて感じられなくて、顔の赤みが引くのにはもう少し掛かりそうだ。)おいおい、主を邪魔だと思う奴なんて、本丸には一振りも居やしないさ。どちらかと言えば、伊達が主を独占してる、って他刀派に恨まれるだろうな。(他三振りだって―内一振りは分かり難いかもしれないが―絶対に嫌がらないし喜ぶと確信して、今の内に勝手に約束を取り付けておこう。主自ら酌をしてくれる贅沢に頬を緩ませて、)君の分は俺が。…まあ、普通は酌される側だからな、君は。それに、あんまり飲まないだろう?(冷酒を彼女の猪口へと少なめに注ぎながら、)

06/22 18:40*200

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(「じゃあ、帰りに和菓子屋さんに寄らなきゃね」――直前までそんな和やかな話をしていたことなんて、一瞬で吹き飛んでしまうとしたら多分こんな瞬間だろう。不意にのびた指先が髪を掬い上げる。ぱち、と驚きに瞳を丸くする刹那に金色の瞳が視界を埋めてしまうだろう。「…つるまる」呼んだ名前はどんな感情を帯びていたか。恥ずかしさよりも驚きの方が先に立ち、まるで―金色に魅入られるように見つめてしまう)…感情が、ない方がよかった?(無意識にのびる指先がそっと触れたのは彼の白い頬だった。物言いたげな様子に少しだけ心配そうに眉尻を下げるだろう――驚きに麻痺した距離感を正しく認識するまで、さてあと何秒ほどか。「…それなら安心して可愛いおばあさんになれるわね」と淡く笑った。)…鶴丸が好きな香で、鶴丸以外を思い出せるほど、器用じゃないつもりよ?……、…あなたのことばっかり思い出して、眠れなさそう(少しだけ遠回りな肯定の後で、真っ直ぐな言葉も付け足される。駆け引きめいたやり取りは不得手で―それで、言ってもいいんじゃないかと思えたのは、彼が嫌がらないんじゃないかって思えたからだ。それでも羞恥心までは追いやれなくて、小さな声になってしまうのも耳まで赤くなってしまうのも止められそうもなかった。「じゃあ、新たな驚きを期待してるわ」なんてしれりとウィンク以外の披露を期待しているかのような台詞をひとつ。ほとんど冗談の響きだったけれども。)じゃあ恨まれないように他のところにも顔を出しに行かなきゃね(本丸の面々と過ごせる時間は娘にとっては大切なひと時である。ほんのりと表情を緩ませた。)お酒を覚えたのも最近だもの。…歌仙から、少しずつ見極めるようにって釘も刺されてるし(今は飲める量の確認中なのだ、とお猪口を持ち上げて乾杯を促す。ちび、と少しずつ昼酒を楽しみながら、お刺身にも箸を伸ばし「…美味しい」と笑みを浮かべようか。)

06/23 00:18*213

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(ああ全く…彼女への恋を自覚した時、最初は信じられなかった。そんなまさか人じゃあるまいし、と思ったものだ。けれども彼女の事を深く知れば知る程に、好きにならない方がおかしいとも思った。それから一挙手一投足、全てが愛おしいと感じるのに時間は掛からなかった。拾い上げた髪に触れそうな程唇を寄せて、頬に触れた指に空いているもう片手を重ねては、苦々し気に笑う。)断言するがな、――俺は君に顕現されたことが何よりも幸せだ。この感情も、何もかも、君じゃなきゃ有り得ない。(それは、彼女の問いの答えにはなっていないかもしれない。)…君は本当に可愛いな…なら、毎晩思い出してくれ。俺も、同じだけ思い出す。(少し意地悪な問い掛けだったかもしれないが、彼女の返答に満足して花が綻ぶ様に口元を緩ませる。きっと、夢でも会えるだろう。「…任せておけ、君のことをあっと驚かせてみせるから」乾いた笑いで答えたのは、言うが易し、有言実行出来るのが何時になるのかは、この件に関しては皆目見当もつかないから。)ははっ、だがちゃあんと俺のところにも顔出してくれよ?そうじゃなきゃ、俺から主の元に入り浸るぜ。(他の刀との時間を邪魔する気は毛頭ないが、そればかりはやはり面白くないもので。今は笑っているが、いざそうなれば拗ねて部屋の隅で丸くなって籠城決め込むつもりだ。)なに、酒の失敗も若いうちなら往々にしてあるもんさ。無理して飲む必要はないがな、一度限界を知っておくのも悪くないぜ?(音が立たない程度に猪口を触れ合わせては、ぐっ、と喉へと流し込む。よく冷えて、飲み易い良い酒だ。魚にも米にもよく合うそれを堪能しながら、何時もよりのんびりと食事を楽しむのか。)

06/23 04:37*221

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(付喪神と人の身である、不毛な片思いだと諦めようと思ったことは少なくない。それでも恋心は侭ならぬもので、今となっては―生涯をこの恋に捧げてもいいかもしれない、と思い始めている。報われずとも構わない、とは思っているけれど―時折、捨てきれない期待があった。例えば今みたいな瞬間に。――髪に神経などない筈なのに、触れられそうになったところが熱を持った気がする。重なった指先は、熱い。「わたしの鶴なんだから、他のだれかに心を動かされてはいやよ」熱に浮かされるように、言葉が滑りおちる。きっと普段なら言わなかった、こんな―独占欲の塊みたいな言葉。審神者と刀として褒められる台詞ではないだろう。じ、と見つめる瞳に甘い熱が灯る。「…わたし、ずっとあなたのことばっかりになっちゃう」少しだけ困ったように眉尻が下がって――頬から耳と言わず、首まで侵食する緋色はようやく今の状況を理解したようだった。「…ち、かくない、かしら」と揺れる視線とまごつく声は―まぁ今更にも程があるかもしれない。―乾いた笑いに小さく笑い声が零れてしまうのはご愛敬。)もちろん、放っておかないけど。でも、鶴丸から会いに来てくれるのも、嬉しいわ(ほら、そんなことばっかり言うから期待してしまう、と八つ当たりみたいに思いつつも、緩む表情は止められない。こんなに好きになってしまって、どうしようなんて内心の葛藤は笑みの中に隠した。「そういうものかしら。…でも醜態をさらしてしまうのも」なんて悩むように淡く息を吐き出した。美味しいお酒に食事。そして好きなひととの穏やかな時間をゆっくりと噛み締めるように味わいながら、昼餉を楽しもうか。綺麗に平らげる頃には、少しだけ酒が回っているだろうか。酔うと言う程ではないけれど。)…この後はどこへ行くか決めている?

06/23 10:58*226

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(偶に、考えてしまうのだ。もしかしてこの想いは一方通行なんかじゃなくて、自惚れでもなんでもなくて、―彼女も、同じ気持ちなのではないかと。それ故に諦めきれず捨てきれず、仲間達に茶化されながらも大事に育ててきた想いは、彼女に触れる度溢れ出す。)当たり前だろう?俺は、君だけの”鶴丸国永”だ。全部、君だけの物さ。(一瞬だけ、唇が触れて髪から手を離す。はらり、と落ちていくそれを見ながら、頬の上で重ねた手はそのまま、否、そっと握り込んで。「俺だって君のことばかりなんだから、同じじゃなきゃ不公平だと思わないか?」困らせてしまっただろうかと手を離そうとしたところで、―はたり。距離の近さを今更自覚して、本当に今更だ、一瞬にしてどっ、と赤く染まって鶴らしく。「す、すまん!つい、うっかり…」我ながらなんて情けない言い訳だろうか。ぱっ、と掴んでいた指先も離してわたわたと慌てる様は、ある意味見物だ。)そんなこと言っていると毎日会いに行くからな。長谷部が怒っても、執務中だろうと、突撃するぞ。(許可が出たならこれ幸い、今までだって一日一回は顔を見に言っていたけれど、此処で頷いて貰えたならそれを免罪符に今まで以上に纏わりつく筈で。「外で醜態を晒さないように、家で確認しておくもんなんじゃないか?政府の宴会とか、そう言う場所でお偉いさんに酒勧められて飲み過ぎてやらかすより良いと思うがな」至極全うな意見をを述べては、それでも無理強いする気だけはない。綺麗に皿の上を完食して、熱めのお茶を一杯飲んでから、ご馳走様、最初と同じく手を合わせては、会計の為に伝票を握って立ち上がり、)いいや、実は何にも決めてないんだ。だから散歩がてら色々見て回らないか?道中で和菓子屋があれば寄ればいいさ。(彼女に払わせる気は微塵もないので、早々に会計は済ませてしまおう。)

06/23 14:18*229

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(―自分だけの、という言葉に震えたのは心だっただろう。じわりと内側から湧き上がる熱は喜びと恥ずかしさとが満ちていて、頬を染める。「わたしだけの」と呟く表情はただ幸せが溢れていた。――なんだかすごい事を言われたような気がして、思わず息を飲む。けれどそもそも自分も大概なことを口にしていると気づくのはもっと後のことだ。気付いた距離感、はじかれるように離された指先を惜しむ気持ちが、気づけば手を伸ばしていた。一瞬離れた指先を、捕まえて引き寄せる。)待って、あの…。…嫌、とかではなかったの。…その。…は、ずかしくて。(これだけは伝えなければ、と必死で言葉を紡ぐ。「鶴丸なら、いいから」この距離も、触れることも、すべて。一歩、否、半歩ほど踏み込んだ言葉は鈴が鳴るほどに小さなもので、果たして聞こえたかどうかは分からない。)執務中はちょっと困るけど、それ以外ならいつでも。…長谷部は、やっぱり怒るかしら(想像が容易で思わずふっと笑ってしまう。それでも、傍に居られる時間が増えるのは嬉しいからつい。極々全うな意見にぱち、と瞳を丸くすると「確かに」と頷いた。「本丸で試してみるわ。」と早速あとで酒の席を用意しようと画策する。)…わかった、じゃあ適当に歩きましょうか。…ごちそうさま(さらりと済まされた会計に淡く笑みを浮かべてお礼を告げると店を出る。昼下がりの風が心地よく頬を撫でていった。一歩、踏み出そうとして止まる。そっと伸ばした指先で彼の袂を軽く引く。短く息を吸い込むのは、緊張が故。)…少し、お酒が回ったから。だから、…。…手を、ひいて?(半分、否殆ど言い訳だ。あの程度の量ではさすがに酔ったりしない。顔が赤いのも、少し震えた指先も、すべてお酒の所為にして、ゆっくりと反応を伺うように見上げる。駄目なら、直ぐに引くつもりで。)

06/23 19:05*233

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(自分は、彼女だけの鶴丸国永だが、彼女は自分だけの主ではない。そのことが酷くもどかしく、けれど誇らしく。彼女だけの鶴丸国永であることが、彼女に喜びを与えられるのであればこれほど嬉しいことはない。うっかりと調子に乗って近付き過ぎたけれど、その距離は心臓に悪い。此度離した指先は逆に彼女にしっかりと掴まれてしまって、逃げ場を失って固まった。)そ、そうか、急に掴まれたりしたら恥ずかしいよな、うん、分かるぞ!(すまんすまん、と続けようとした言葉は声にならず、代わりにひゅっ、と息を呑む音だけが漏れた。残念ながら、耳は良いので小さな小さな呟きもしっかり拾えた、けれど。―俺なら良いってなんだ。)執務中は駄目かい?主の頼みなら手伝うのもやぶさかじゃないんだがな。そりゃ長谷部は怒ってなきゃ長谷部じゃないからな。(顔を見れば何もしてなくても怒られるのは、前科が有り過ぎるせいだろう。「誰か世話焼きが傍に居る時にした方がいいぜ?出来れば俺以外だ」情けないが、酔った彼女を大人しく介抱出来る気がしない。)さっきは君の好きそうな小間物屋にしたが、次は雑貨屋でも良いし…瀬戸物だとか、家具でも良い、あと花屋とか。君と一緒なら、なんだって良いんだ。(財布を仕舞いつつ店の戸を潜れば、外の眩しさに少し目を細める。手を眉の上へ、空を見上げて「しっかし暑いな」とぼやいた折、袖を引かれる感覚に視線を下げれば、白く滑らかな指が頑是ない子供のように頼りなく見えた。)…勿論構わないぜ。ただ…理由は、俺と手を繋ぎたいから、と言うことにしといてくれ。じゃないとえすこーとし甲斐がないだろう?(左手を、彼女へと差し出す。彼女の嘘に気付いた上で、指摘はしなかった。掌を乗せてもらえたなら、指を絡める様にしてしっかりと繋ぎ合わせることだろう。)

06/23 21:59*239

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そ、そうなのよ。うんっ(ぽつりと零した言葉はあまりにもあからさま過ぎた気がして―慌てて彼の言葉に同意を示すように頷いた。恥ずかしいと言うか、心臓が持たないと言うか。好きな人があんなにも近くにいて何も感じないなど、到底無理は話だった。聞こえなかった、はず、と自分に言い聞かせて熱い頬を指先で隠した。「手伝ってくれるの?なら、帰ったらお願いしようかしら」なんて―自由と驚きを愛するひとだから、机仕事は退屈じゃないかと思って控えていたけれども。彼がいいと言うのなら、遠慮をするつもりもなく、笑みを浮かべた。「本人が聞いたらますます怒りそう」と言いながら、その声は楽し気に小さく笑っている。)世話焼き…長谷部か、燭台切か…巴形あたりかしら。歌仙は怒られそう(いくつか思い浮かぶ名前を挙げて、ふっと笑う。「…鶴丸は、駄目なの?わたしのお世話はいや?」わざわざ自分以外と指定するからには面倒事はご免ということかもしれない、と思いつつ―出来れば彼ともまた酒の席を楽しみたいと思うから、少しだけ意図的にじぃっと見上げる仕草で尋ねてみる。――日はまだ高く、共に過ごせる時間の長さを示すようで、心が少し弾む。)…あなたのご褒美なのに、いいの?…それなら、瀬戸物を。使っている湯呑が欠けてしまったから新しいものが欲しいなって思ってて(何だか褒美をもらっているのは自分のような気がしてしまうけれど、その言葉ひとつでもどきりとして嬉しくなってしまうのだから単純なもの。酔いの所為にした願いは―見透かされた気がする。差し出された左手にそっと手を乗せると―指先が絡められた。一瞬だけ驚いて、でも少しだけ指先に力を籠める。)…手を、繋げたら嬉しいって思ってたの。…本当よ(甘さを含む小さな声がぽつりと陽光のもとに落ちて消える。この気持ちをいつまで黙っていられるか、もうあんまり自信がなくて、だから無言のまま足を踏み出した―)

06/24 01:02*248

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…俺も、少し照れた。すまん、いきなりは良くないな。(嗚呼くそなんで不用意にあんなに近付いてしまったのか。お陰様で可愛い反応も見れたし彼女の気持ちも聞けたけれど、彼女の顔が見れなくなってしまった。けれど、いい、のか。自分なら良いと言われた言葉を噛み締めて、掴まれた指先、彼女の真白な手の甲に、視線を落とした。「いいぜ?それで君と一緒に居られるってんなら、書類でもなんでも手伝うさ」出陣や遠征の報告書に悪戯したことはないから、仕事ぶりはきっと真面目だ。ただそれを、他の刀が信じてくれるかは別だが。)理由が分かっていれば歌仙だって怒りはしないだろ。あと、脇差連中は世話焼きだから、あの辺に頼んでも良いかもしれないな。(彼女の当然の疑問にむぐり、口を噤む。世話がしたくない?とんでもない、理性が持たないだけだ。「酒には付き合うが、すまんな、世話はしてやれそうにないんだ」苦笑してそう告げるだけ、まだ紳士と言えるだろうか。)忘れたのかい?俺の褒美は、君と一緒に出掛けることだ。場所なんてどこでも構いやしないさ。それじゃあ湯呑を買いに行くとするか。(しっかりと握った掌、じわりと汗が滲むのは暑い所為だけじゃない筈だ。小さな呟きを拾って、嬉しそうに、楽しそうに、笑みが広がった。)そいつぁ良かった、俺も君と手を繋ぎたいと思っていたんだ。それこそ、随分と前からな。(こんな些細なことで嬉しくなってしまうのだから、本当に恋と言う奴は厄介で。指先から伝わる熱を離すまいと掴んでは、瀬戸物屋へと歩き出す。揃いの湯呑が欲しいけれど、きっと今の彼にはまだ恥ずかしさが勝って手が出ない筈だ。)

06/24 21:19*263

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ううん…(大丈夫というのも違う気がするし、かと言って気をつけても違う。何を言うのが正解なのか分からずに言葉は曖昧なまま落ちるだろう。自分で捕まえた手を離す瞬間は少しだけ惜しむ気持ちがあるのを気付かないふりをした。「ありがとう、そんなに多くは残ってないはずだから」と淡く笑う。一緒に居たいと思ってくれるのが、ただ嬉しかった。だって自分だって一緒にいたいと思っているのだから、嬉しいに決まっている。仕事はある程度片付けた、と言うよりも今日のためにほとんど終わらせて来ているので、増えていたとしてもたかが知れているだろうけれど、それでも一緒にいられるなら嬉しいから。)そうね、脇差たちの飲み会に混ぜてもらおうかしら(打刀飲み会、槍飲み会、と何やら刀種ごとにたまに集まっているのは知っていたから、そこに混ぜてもらうのが手っ取り早そうだ。「…そう。じゃあお酒の席だけでいいから、また付き合ってね」少しだけ残念そうに眉尻を下げる。刀剣たちの機微には聡い方とはいえ、内心までは見透かせない。まして彼相手では―恋心と言うフィルターのせいでさっぱりなのだ。)…そう、だったわね。…でも、これ本当にご褒美になってるのかしら(なんて、だって自分ばっかり喜んでいるみたいだ。否、彼も随所で同じように感じてくれていると伝えてくれている。そう思えばご褒美で良いのだろうか。そんな些細な思考は繋がれた手でするりと抜けていった。)…ずっと前、から…(それってどういう意味で、と聞こうとして口を噤む。踏み出してしまったら、後には退けなくなってしまう気がして。ただ今は、まるで恋仲の真似事みたいに繋がれた指先に幸せを感じていたかった。「そんな所まで、同じなのね」と言う小さな一言は通りを行き交う人の超えに飲み込まれて消えたかもしれない。)

06/25 00:10*268