ハプニング!特に何も起きなかった!(設定自由)

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(大通りの端の方を、自分にしては珍しくひとりでゆったり歩いていた。日頃であれば午睡をする時間なのだが、今日はお昼ご飯を食べ過ぎてしまったので腹ごなしの散歩に出た。本丸の敷地内でも散歩は十分可能であったが、見慣れた風景では身に付いた習慣から眠気が勝ってしまいそうだった。その点、万屋街は店先に並ぶものや行き交う人の声など刺激が多く、眠気覚ましにもなる。道なりに見えてきたのは、色とりどりの傘が並ぶ傘屋だった。)そういえば、最近顕現した子の傘をまだ買ってなかったわね。丁度いいわ、見ていきましょう。(一振りにつき一本の傘となれば傘だけでもかなりの数になってしまうけれど、靴やら服やら挙げればきりがないし、自分だけの傘があれば喜んでもらえるのではないかと親心にも似た心地で傘屋に入っていく。様々な傘を吟味しつつ、目星をつけた一本を手に取る。広げて見てみる前に、近くに居たらしい相手へ断りを入れておこう。)傘を広げてもいい? 男の子って無地の傘のほうが使いやすいのかしら。おしゃれな傘のほうが差して楽しいかもしれないし、明るい色の方が気分が上がっていいのかもしれないわね。悩ましいわ。(大体いつも傍に近侍がいる癖で、話しかけるような独り言を呟いてしまった。)

06/14 23:48*391

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(月に似た双眸が人で賑わう万屋街を映し出す。人、或いはひと。売るひと、買うひと、品定めをしているひとに休むひと。其々背景は違ったところで、それも含めて一つの絵のようでもあった。昼過ぎに凪ぐ風にはためくのぼりも、打ち水に反射する陽の光も、全てが色付いて見える。)…時間がある、というのは幸せなことなのかもしれないな。(きゃっきゃとはしゃぎながら擦れ違う子供たちを横目で見遣る一振りの口角は持ち上がり、輝きを見るかのように目を窄めて。ふと弟たちのことを思い出しながら、子供たちから離した視線が色彩豊かな傘屋へと向いた。特に不足していると言うわけでは無いが、眺めているだけでも十分に楽しめる店先にて。)どうぞ、と店の者ではない私が口にするのも可笑しな話ですが。 個々の性格にも依るのでは?…ただ、そうですね。似合うとの思いで贈られたものであれば、誰であれ嬉しいと感じるに違いないとは思いますが。(ふと近くから聞こえてきた独り言に、淡い緑色の傘から視線が外れた。話し掛けられたのかどうかは定かでは無いものの、周囲に誰もいないのであればと声を発そう。)

06/15 00:55*394

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(相手からどうぞと了承が得られたならば、傷をつけてしまわないように傘の紐を優しく解き、ゆっくりと広げた。ほぼ黒に近い灰色に、黒のストライプが入っている小粋な傘である。その傘を見上げながら呟いた言葉が、誰かに拾われてきょとんとした。近侍とは違う、でも知っている刀剣男士の声に、そおっと傘を傾けて恐る恐るそちらを見上げた。予想通りの爽やかな彼の姿を確かめて、恥ずかしさから頬を赤らめる。)助言をありがとう、一期一振さん。気難しい子だから受け取ってもらえるかわからないけど、私の気持ちは伝えてみるわね。……恥ずかしいついでにお願いしたいんだけど、この傘をちょっと持ってもらえるかしら? 傘をあげようと思ってる子が、あなたと同じぐらいの身長なのよ。(自分にはちょうどいい大きさでも、彼のように背の高いものには不足していることがあるかもしれず。もうひと助け得られたならば改めて感謝を伝えるし、断られたならば無理を言っているのは承知の上であり一言詫びるだろう。――やがて店を出るときには一本の傘を大事そうに抱えて、足取り軽く歩いていったとか。)

06/15 15:06*415