ハプニング!特に何も起きなかった!(設定自由)
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(「ごめん日本号さん!今皆手が離せなくて…朝の特売行ってきてくれないかな!」厨を預かる面々に両手を合わせて頼まれてしまったのが数十分前、気まぐれに早く起きてみればこれだと溜息を吐きながらも断り切れずに渡された紙片へ書き記された食材から雑貨から諸々を買い求め、店の外に出て漸く一息つくことが出来た。微々たるものとはいえつり銭は自由にして構わないよと付け加えられていたことを思い出して少し考え流石に朝から酒を飲むわけにもいかないだろうと足を向けたのは顔なじみの茶屋、朝とはいえ既に繁盛しているそこでこちらに気付いた看板娘が言う事には中はもう満席だから外で相席でも良いかと。頷いて緋毛氈の鮮やかなそこへ目を向け先客の姿を捉えては荷物を片手に歩み寄り。)ちょいとすまねぇが、お前さん待ち人があったりするかい。中が満席らしくてな、構わなけりゃ相席を頼みたいんだがよ。(ぬ、と現れた巨躯に日差しが遮られる。先客の姿をよくよく捉えてはいないけれど怯えさせてはいないだろうかと問い掛けてからそこに座っているのが人間か、はたまた刀剣男士か確かめようと視線を持ち上げた。)
06/12 21:50*282
(茶屋に座り込んで菓子を頬張ることは、割合に多い。万屋街に出る機会でもあれば大概が食事処に顔を出すのが肥前忠広であり、本日もそのような流れで茶屋に顔を出しはしたものの、味のうまさに比例してか人の出が多い。周囲のざわめきが大きくなってきていれば、そろそろ席を立つべきか。だなんて思考もちらと過る。だが、もう少し気になる品書きが。などと人斬りの刀にしてはあまりにも平和な悩み事を脳裏に浮かべていた折、不意に頭上から声。)あ?(とは、染みついたガラの悪い声のトーン。しかし冷やし焼き芋なぞをつついていれば柄の悪さなど形無しだったろう。)待ち人はいねぇし、ひとりで食ってるだけだ。席がねぇんなら、好きにすりゃあいいだろ。(茶屋で目にするには珍しい姿のようにも思うが、時間がら茶屋に来るのも自然なのだろうか。よくはわからないが、特段強い拒否をする理由もない。自ら席を立つ理由も、このんで声をかける理由もないとは思うものの。問題ないことを提示したならば要件は済んだろうとばかり、再び芋を食べ始めた。おびえている様子はかけらもない。)
06/12 22:20*290
そうかい、なら遠慮なく。(問い掛けに返って来た短い一言、怯えなど欠片も見られないそれに瞬く目が捉えたのは黒と赤の二色の頭。成程怯えはしないだろうと納得した様子で頷くとあっさりとその隣へ腰を下ろした、ついでに大量の荷物は足元へ下ろしてさて何を頼もうか。辺りを見回し、隣を眺め、その手元にある甘味は初めて目にするもので。注文を取りに来た看板娘に隣の皿を指差して見せ。)あれと同じやつをくれ、あとは…そうだな、あんたのおすすめを適当に頼む。(はい、と足取り軽く店の中へ戻っていく看板娘を見送って一息吐き出すと、そこで漸く少しばかりの空腹を思い出した。何せ買い物を早く終わらせようと朝餉もそこそこに出て来てしまったのだ、巨躯に違わずそれなりの量を食べる槍には些か量が足りなかった。隣で芋を食べ進めている小柄な姿は槍の本丸にも在るがこうして甘いものを食べる気質だっただろうか、己もあまり甘味に手を出す槍ではないことを棚に上げて失礼にならない程度――槍の認識の範囲内で、だが――に隣を眺める。どことなく小動物を彷彿させるその様子を眺めて少し、「お待たせしましたぁ」と看板娘が持ってきた盆の上には頼んだ芋以外に練り切りや団子が並んでいて、面食らったように瞬きを繰り返すも既に彼女の姿は無く。さてはて、)――お前さん、まだ腹いっぱいって訳じゃねぇならこいつを減らすの手伝っちゃくれねぇか。(隣の脇差が是と答えても否と答えても、席を立つ頃には盆の上の皿は空になっている事だろう。慣れない甘味で胃もたれを起こしているかいないかの違いはあるだろうけれど。)
06/14 20:49*381
(隣に座られたからとそそくさと逃げ出すわけでもなく、平然と甘味をつつくさまは日頃の態度と何ら変わりはない。うまいものであれば大概はこのんでいる個体であるので、甘味も辛味も別なく食べる部類であった。正三位相手にただの人斬りの脇差が、と卑屈になるでもなく自らの思うままにふるまっていた。ところで同じものを頼まれて怪訝そうにそちらを見た。どちらが先だったのか、こちらを見られていることに気付けば「なんだよ」と面倒くさそうな口ぶりに疑問を乗せる。機嫌が悪いというわけでもないが、愛想のない態度は日頃からの常態でもあった。大して返事を期待するわけでもないまま芋をつつけばそのうち終わりは訪れるものの、食べ終わったところでまだ気になる品はあるからと店員に声をかけようとして。)あ?…まあ、いいけどよ。あんた、甘いのってそんなにか?(飲酒を好むという点で行けば辛党である認識はあったが、食べ物に関する味覚は自らの本丸においてもどうだったか。さほど他者との交流が深いわけではないために怪訝そうに首を傾げたものの、まだまだ余裕のある胃袋で断る理由もない。手伝いと称した楽しみの時間をしばし預けてもらったなら、「ごちそうさん」と礼は伝えて、必要そうであれば半額程度の金子も包むだろう。何せ様々な味を口にして、この脇差が満足感を得たことには何ら変わりはないのだから。)
06/14 21:28*382