ハプニング!特に何も起きなかった!(設定自由)

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(一日の終わりの空気漂う万屋街には様々な人々が行き交うが、その種類は主に二つに分けられる。これから出掛ける者と、帰路に着く者。二つの流れの往来にて、大倶利伽羅は如何かというと前者であった。本丸では昔馴染みを筆頭とした刀剣男士たちが夕餉の準備をしている頃合いではあるものの、どうにも一人になりたい時はある。そのひと時の有無は大倶利伽羅という存在にとって死活問題だ。さて、何処に向かうべきかと思考を巡らせる表情は相変わらずに不愛想のまま。暫し歩みを進めた先、不意に目に入ったのは煌々と光る赤提灯。)…………居酒屋か。(酒を嗜む刀剣男士は多く存在するけれど、大倶利伽羅もまたその一人である。といっても、本丸で飲むことは殆ど無い。それは偏に厄介な酔っ払いたちに捕まることを御免被りたいが為。たまには悪くない、と心内で呟いたならば店の暖簾を潜った――が、「只今満席でして、すぐにご案内できるかと思いますので外でお待ちください」と声を掛けられ、僅かに眉を顰めることで返事とした。大人しく店の外壁に身を預けていれば、やがて同じ目的である人影が視界に入るだろう。)……おい、今は満席だ。(暖簾に手が掛かる直前、一言は低く発せられる。このまま立ち去るならば放っておくものの、もし自分の次に並んだならば一瞬視線を向けるくらいはする筈。ただし、会話が弾む、なんてことは万が一にもあり得ないのだが。)

06/10 01:45*128

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(ふらりと足を伸ばしたのは、万屋街でも馴染みの居酒屋である。本日、主は近侍を伴い現世へと出張中である、加えていつもの厨番が軒並み非番で本丸内は閑散としており、じゃあ面倒だから夕食は各自で、と言う話になった。本丸の厨で慣れない料理に勤しんでいる物も居れば、割り切って外食に出た物も多い。勿論、自分もその一振り。いつもは酒を飲むばかりで食事は殆ど頼んだことがなかったが、今日は飯も頼もうと足取り軽く見遣った入口脇に、よくよく見知った姿が。とは言え、自分と同じ本丸の彼ではない。他所の刀であることは分かったので、特に声を掛けることもなく横を通り過ぎて中へと入ろうとしたの、だが。)おっと、そうなのか?そいつは困ったな、今日は絶対此処の田楽を食ってやろうと思ってたんだがなぁ…なぁ君、どのくらいで席が空くのか知ってるかい?(時間も時間だけに賑わっているのも理解できる。それでも折角ならば今日はこの店の料理が食べたいのだ。暖簾を潜るのを止めて彼の隣に並んだならば、彼の顔を覗き込んでにぃっ、と楽しげに笑って。)わざわざ入る前に声掛けてくれるなんて、やっぱりどこの伽羅坊も変わらんな。折角だから入れるようになったら相席なんてどうだ?最近うちの伽羅坊が全く相手にしてくれないんだ。(反抗期かね、なんて唸る刀は…まあそうされる自覚も大いに、ある。)

06/10 12:32*135

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(咄嗟とはいえ、声を掛けた相手の姿にはよくよく覚えがある――否、ありすぎている程だった。その真白の姿に一瞬顰めた表情を浮かべたことは言わずもがな。ただ次の瞬間には既に瞼を伏せ、身体は尚外壁へと預けたまま再び唇が開かれる筈。)知らん。……すぐに案内できる、とは言われたが。(尋ねられたことへわかり得る範疇でのみ答えたのは、相手の性質をよく理解しているから。きっと答えない方が煩い手合いなのだ。顔を覗き込まれる気配には億劫そうに瞼を持ち上げるものの、相手同様の笑顔など浮かべる筈も無く。)……フン、無視しても話し掛けてくるだろう、あんたは。(全く相手にしないという別個体の大倶利伽羅の心情を密かに察しながら、溜め息交じりのような言葉が零れる。件の別個体につい同情めいた感覚を抱くのは、やはり同族だからか。続く相席の提案にはつい反射的にお決まりの言葉を紡ごうとし、「慣れ合うつもりは、」まで口に出したものの、途中でピタリと止まるだろう。それは先程の田楽というワードが頭を過ったからに違いなく。)此処の田楽とやらを奢るなら、相席してもいい。(不遜かつ無愛想な響きではあるものの、これはきっと最大限の譲歩。彼が要求を呑むと言うならば、きっと店員の呼び掛けで再び暖簾を潜る際「そら、行くぞ」と声を掛けてみせる筈。着席したあかつきには、勝手知ったる顔で「田楽、二つ」と低音を響かせるひと振りの姿があるに違いない。)

06/11 02:02*166

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(自分を見て顰めっ面になったのも、まあ、彼ならば当然か。そんな事を気にする繊細さは持ち合わせていないので、飄々と言葉を連ねて。)そうか、それなら…それは知ってる、って言うんじゃないか?(無視も出来たろうに、素直に答えてくれるところが、彼は優しいのだ。その優しさに大いに漬け込んでいる自覚はありつつ、言えば絶対に相手をしてくれると確信している。)そりゃあなぁ、伽羅坊が俺を無視しようとも、俺が伽羅坊を無視できる訳が無いだろう?相手にしてくれないのなら、相手をしてくれるまで話しかければ良いのさ。その内無視するのがめんどくさくなって相手してくれるもんな、君は。(はっはっは、と笑って言ってのける辺り間違いなく確信犯。今のところ自本丸の彼との我慢比べは相手方に軍配が上がっているので、そろそろ次の手を考えるつもりだが。相席も、もしかしたらという期待半分、まあ無理だろうと駄目元で、慣れ親しんだ台詞が聞こえてくればやはり無理だったか…と肩を落とし掛けた、のだが。)…君……吃驚するくらい良い子だな。俺が言うのもなんだが、そっちの俺にからかい倒されないよう気を付けろよ。良い子の君には田楽だけじゃなく梅紫蘇つくねも奢ってやろう、美味いぞ。(意外な譲歩に驚いて、そしてからからと笑い声響かせて。暖簾を潜る彼の後ろをついて行き、向かいの席に腰掛ける事だろう。彼の言葉に、「あと梅紫蘇つくねと日本酒の冷も二つずつな」と声を続ける。なんせ夜は長いので、当然の如く、飲ませる気満々である。)

06/11 17:37*205